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やっぱり楽しい インドアグリーンの ある暮らし

ISSUED | 2020.05

 

わずかな手間で元気に育つインドアグリーンは多忙な人の趣味や癒しの空間作りにうってつけだ。
管理を続ければ、何年でもイキイキとした状態を保ち、家族のように寄り添う存在になってくれる。
ぜひこだわりのひと鉢と暮らしてみてはいかがだろうか。


巣ごもり生活に彩りを添えるためにも!「育てやすい」がキーワードインドアグリーンの最新事情

インドアグリーンの流行は、時代とともに移り変わっている。最新事情から、これからの植物との付き合い方について、観葉植物専門店RENの店長・山田聖貴さんにお伺いした。

愛好家が求める観葉植物の新たな形

 ホームセンターやインテリアショップなど、さまざまな店で取り扱われている観葉植物。昨今のトレンドについて、観葉植物専門店RENの店長・山田聖貴さんはこう語る。 「観葉植物には大きな流行が二度ありました。第一波はバブル時代で、観葉植物がインテリアとして一般化した時期。そして第二波は2010年代で、個性的な外見の多肉植物が注目され、植物がファッションとして求められました。しかし多肉植物は、もともとマニア向けで管理が難しい側面も。第二波が落ち着いた今、お客様から最も多いのは〝管理がしやすく、珍しいものが欲しい?という声です。このニーズが第三の波、サードウェーブだと考えています」と山田さん。

「お客様は、育てやすく個性的な植物を求めるとともに『植物と長く付き合いたい』と考えています。それならば、品種は育てやすい定番。外見は生育環境や仕立て方によって個性的に育った一点物。これがサードウェーブの観葉植物の形だと考えています。飽きたら変えるモノではなく〝ファミリー?として長く付き合うという提案です」

 かねてから植物との持続的な暮らしを提案し、グッドデザイン賞を受賞したRENでは、メンテナンスを重視。相談や診断、保証などの8項目のサポートから植物との〝長い付き合い?をバックアップしているという。

「植物は生き物であることが魅力の一つ。手間をかけるほど愛情が湧いてきます。寿命が長いので正しく育てていけば、環境が変わっても家族として常に人生を共に歩んでくれるんです」  ぜひ次ページ以降を参考に、観葉植物とよりよい関係を築いていってほしい。



店長 山田聖貴さん

REN

創業1919年の東京生花株式会社が運営する観葉植物専門店。「活ける」という概念を重要視し、2005年の開店以来、時代に合った質の良い鉢物植物を提供する。こうした姿勢が評価され、2011年にはグッドデザイン賞の企業・ブランド等を評価する新領域の部門で、植物店で初めての受賞を果たした。

住所:東京都港区三田2-17-16 ダイナシティ三田1F
TEL:03-3456-0871
営業時間:11:00~19:00(不定休)


ビギナーも再挑戦者も参考に!インドアグリーンと正しく付き合うポイント

季節の花や盆栽に比べ、観葉植物は管理が容易だ。それでもうっかり枯らしたりしないための山田さん直伝長く元気に育てるポイントをご紹介。

Point 1 頼れる観葉植物店を探す


インドアグリーンと長く付き合う秘訣は、フィーリングに従って心底気に入った植物を選ぶことだ。また、購入後に植え替えや管理のアドバイスといったメンテナンスサービスを提供してくれる植物店を見つけておくことも重要。例えば店頭に並んでいる植物は、流通用の状態で売られているものも多く、すぐに植え替えた方が良いものがあったりするので、特に知識の少ないビギナーは植物と長く付き合っていくためのノウハウも提供してくれる専門店で購入した方が、購入後のトラブルが回避でき、将来的にも安心だそうだ。

Point 2 置き場所は「日光」と「通気性」を意識する


インドアグリーンの置き場所には日光と通気性が必須。ベストはレースのカーテンで直射日光を遮った窓際だ。しかし光量は本が読める程度の明るさがあれば問題なく、通気性も人通りによって空気が動く程度でOK。神経質にならず、リビングなど人の動きがある場所を中心に、インテリアに合わせて自由に置こう。また、植物は気温差など環境変化を非常にストレスに感じる。屋内外の行き来や部屋間の移動を避け、常に同じ場所に置くようにしたい。もしも置き場所に迷ったら、部屋の写真を撮って専門店に相談しよう。

Point 3 家族やペットと同じように接する


植物は生き物。家族やペットのように日々様子を見て“体調”を気にかけることが、植物の健康維持には重要だ。また、インドアグリーンに特に多いトラブルが、植物にとっては内臓にあたる根の不調。外からの確認ができないため、葉や枝を観察し変化に気づくことが大切だ。とはいえ観葉植物はもともと強健な品種が多いので、最低限の日光と通気性を確保し、土が乾いたタイミングを目安に週1回程度の水(鉢の4分の1程度の量)を与えていれば、基本的に問題なく元気に育ってくれるだろう。

こんな時はどうする?


● 購入時よりも元気がない

例えば、葉が枯れ落ちたとしても、新芽がきちんと出ていれば新陳代謝の一環である可能性が高い。また、葉の先が茶色くなるような場合は、日光・通気・水のいずれかに問題があると考えられる。Point2、3を参考に、日々の管理を見直してみよう。注意したいのは、正しい管理をしていても新芽が出てこない場合だ。根などに問題が発生している場合があるため、専門店に相談しよう。

● 樹形が崩れてきてしまった

整った樹形の維持のために、定期的に剪定をしよう。基本的には、髪と同じ要領で伸びてきた分や飛び出した枝をカットすればOK。剪定箇所からは元気な新芽が出てくるため、植物の健康維持にも効果的だ。慣れてきたら、自分好みに樹形を変化させていくのも楽しい。また、植物は日光がある方へ伸びる性質があるので、鉢を時々回転させると枝葉がバランス良く均等に育つ。

● より美しく元気に育てたい

インドアグリーンをより美しく育てたいと思ったら、毎日様子を見るついでに「葉はみず水」をするのがおすすめだ。多肉植物などを除き、多くの観葉植物の故郷は雨の多い熱帯雨林のため、霧吹きなどで葉が濡れる程度に水をかけると葉が洗われきれいになり、イキイキする。他にも、害虫が流れたり、通気ができたりとさまざまな効果が期待できる。管理に慣れたらぜひ取り入れてみよう。


忙しい人でも楽しく育てられる ローメンテで個性的!サードウェーブの植物たち

育てやすい定番品種の中から、特に樹形がユニークでサードウェーブ的な鉢を山田さんがセレクト。これまでのイメージとは違う多様な姿に注目してほしい。

華やかで強健なスタンダード品種パキラ

放射状についたボート型の葉と、垂直に伸びる幹がデザイン性を感じさせるパキラ。葉が大きく色も鮮やかで、ひと鉢でも場を明るく演出してくれる。メキシコ・中米原産の非常に強健な品種で、害虫もつきにくいことからインドアグリーンの定番として人気が高い。一般的に販売されている鉢では、枝をツイストさせた“ねじりパキラ”も多く出回っているが、年月を経ると形が崩れやすく管理の難易度がやや高いため、育て慣れた人向けと言える。 

● 株数の違いで印象をチェンジ

1本から群生まで多様な株数で仕立てられるパキラ。力強さ、柔らかさなど、さまざまな印象を演出でき、インテリアとしても優秀

  • 瑞々しく茂る葉と力強い根の組み合わせで、年月を経た盆栽のような佇まい。パキラ/42,000円

  • 若木を群生に仕立てたひと鉢。鮮やかなグリーンの枝葉が場にフレッシュな印象を与える。パキラ/12,100円

希少性の高いフォルムが魅力ガジュマル

沖縄県では精霊の「キジムナー」が宿る木として親しまれる。東南アジア原産の常緑樹で初心者でも育てやすい品種として有名だ。特徴は何と言っても根。塊根植物にも見える不思議なフォルムは、「気根」という地上に露出した根によって形作られる。複雑に絡み合ったアーティスティックな形状や、足で踏ん張っているようなコミカルなシルエットなど、個体によって全く違う表情を見せてくれる。希少性を追求したい人にも非常におすすめだ。

● “一点モノ”を探しに行こう。

自然環境で育った珍しい形や、丁寧な管理で生まれた芸術的な形など、希少価値が高い樹形を探すこともサードウェーブの醍醐味。

  • 表情豊かな気根にイキイキと茂る葉。ガジュマルの魅力に溢れた仕立て。ガジュマル/28,900円

  • 野生に近い環境で育った若い木。細い気根が絡み合った造形にも注目。ガジュマル/13,600円

色形の多彩なバリエーションドラセナ

アフリカなどの亜熱帯原産の品種で、鱗のような樹皮と南国情緒あふれるシルエットが魅力だ。細い葉がボリューム感たっぷりに茂る「ドラセナ・コンシンネ」が定番だが、長い葉が渦をまいたような「トルネード」、大きなツヤのある葉を持つ「コンパクタ」など、バリエーションが豊富。また、生育旺盛なので定期的に剪定を行って樹形を整えよう。太い枝をバッサリ切っても新芽が元気に伸びてくる強い植物なので、ビギナーも安心して挑戦してほしい。

● 樹形のデザインも自由自在。

ドラセナは株を短く切り詰め、新芽を伸ばすことで比較的簡単に樹形を変えられる。自分の手で個性的な形を作るのも楽しい作業だ。

  • 幹の有機的なカーブと葉の直線的的な形状の組み合わせが面白い。ドラセナ・コンシンネ/26,100円

  • 名前通りの荒ぶるような葉が印象的。成長時は上に向かって渦を巻くように伸びていく。ドラセナ・トルネード/10,700円

繊細な造形美を楽しめるシェフレラ

中国や台湾の原産で、熱帯から温帯まで広い地域に分布している植物。店頭ではカポックという名称で販売されていることも。丸みのある葉が掌状についている様がかわいらしく、女性からの人気も高い。ガジュマル同様に幹から気根を伸ばす植物で、根元の有機的な造形も見所の一つだ。長年育てれば、小さな花が咲き、オレンジ色の実をつけることがあるという。管理においては、比較的寒さに強いため、霜が降りない地域なら屋外でも冬を越せる。

● 葉の色・柄にも注目

白の模様がある葉は「斑入(ふい)り」という。樹形が同じでも、葉が単色か斑入りかで、印象やインテリアとのマッチングがガラリと変わる。

  • シェフレラの原種。無造作に伸びた気根が野趣に富んだひと鉢。シェフレラ/26,100円

  • 手を広げて踊っているように見えるかわいらしい樹形。シェフレラ・レナータ(斑入り) /6,800円


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