高橋真麻RADIO

#24 日本料理を通して日本の文化も楽しんで欲しい (2021/9/14 放送)

ISSUED | 2021.09

地元徳島産の素材が持つ本来の味を、余すことなく引き出す 乃木坂 しん店主 石田伸二さんの大人のこだわり

地元徳島産の素材が持つ本来の味を、余すことなく引き出す
乃木坂 しん店主 石田伸二さんの大人のこだわり

放送日:2021年9月14日

GUEST

石田 伸二さん 石田 伸二さん

 
石田 伸二さん

1976年生まれ、徳島県出身。大工の家に生まれ、幼い頃から職人の世界に憧れる。調理師専門学校を卒業し、徳島の料亭で修行を積む。その後、銀座にある日本料理の名店に入り、同店のパリ出店に伴い渡仏。フランスで多くの時間を過ごしたソムリエの飛田泰秀氏と共に、2016年6月、「乃木坂 しん」を開店。

高橋

改めまして、高橋真麻です。
高橋真麻 Radio AFFLUENT 大人のこだわり、今日も始まりました。
さて食欲の秋、本当に美味しいものの多い季節になりました。秋の味覚といえば皆さん何でしょうか? さあ今日は、グルメと聞いて楽しみにしてきました。本日は、『AFFLUENT』8月号の東京グルメバトンで紹介された南青山の日本料理店「伯雲」の坂本慎吾さんからバトンを受け継いだ、赤坂の日本料理店「乃木坂 しん」の店主 石田伸二さんにお越しいただきました。石田さん、よろしくお願いいたします。

石田

よろしくお願いいたします。

高橋

もうお写真を拝見しているだけで食べたい!と思うお料理そして、和風のしつらえに生花や掛け軸がひっそりと飾られていて落ち着いた雰囲気のお店なのですが、どういったお店なのか改めて教えてください。

石田

「乃木坂 しん」では、季節の会席料理をコース仕立てでご用意しています。あとはお客様のお好みで、日本酒からワイン、焼酎などを幅広く揃えておりまして、ご希望がありましたらお料理に合わせたペアリングなどもご用意させていただいています。

しっとりと落ち着いた風情のカウンター席のほか、さまざまなシーンで利できる3つの個室も用意される「乃木坂 しん」の店内。しっとりと落ち着いた風情のカウンター席のほか、さまざまなシーンで利できる3つの個室も用意される「乃木坂 しん」の店内。

高橋

ワインペアリングはソムリエの方が?

石田

はい、そうです。当店支配人の飛田がソムリエと唎酒師の資格を持っていますので。

高橋

石田さんが料理を志したきっかけは何だったんでしょうか?

石田

もともとうちの祖父が大工をしていまして、すごく小さいときから職人の仕事というものに憧れがありました。また子どもの頃から母親に言われて寝る前に必ず「糠床を混ぜる」という習慣がありまして。漬物が大好きで、次の日の朝ご飯に自分が食べるきゅうりのぬか漬けなどを漬けて、そのまま寝るという…

高橋

では、料理人になるべくしてなったという感じですね。
そして修業はどちらで?

石田

はい、徳島にあります「青柳」さんという…

高橋

わ、もう名店ですね。私もわざわざ徳島まで食べに伺いました。青柳さんを独立されたのはいつなんですか。

石田

35歳ですね、はい。

高橋

そんな石田さんが自分のお店を持とうと、しかも東京でというのはどういった経緯なんでしょう。

石田

そうですね。その青柳さんの後に銀座の「小十」さんという…

高橋

また! もう何という名店ばかりで! すごいキャリア。

石田

その小十さんで働かせていただいているときに、ちょうどパリの出店がありまして。僕が副料理長で行かせていただいたんですが、そのときに支配人で同じく出向していたのが、今一緒にお店をやっている飛田でして。

高橋

へえー。私はそういう海外での経験というのに憧れがあるので、大変だったかもしれないですけれども、代えがたい素晴らしい期間だったんじゃないかなあと思います。

石田

そうですね。やはり自分にとってはすごく大切な1年半だったと。本当はもう少しいてもいいかなと思ったんですけれど、僕は家族を日本にそのまま残してきていたので。さすがに帰る家がなくなるのは困るので(笑)

高橋

そうかー。そしてその後、そのソムリエの飛田さんと独立されて、乃木坂という場所にお店を開くことになったということですが。
先ほど、お酒は日本酒からワインまで幅広く用意されていると仰っていましたけれども。

石田

はい、そうですね。日本酒、焼酎はもちろん、当店はソムリエの飛田がいますので、その料理に合わせてワインなどもご用意しています。

高橋

季節ごとにお料理が変わるたびに、またペアリングも考えているということですよね。

石田

そうですね。当店は1ヶ月に1回献立を変えているので…

高橋

ええ!それは結構サイクルが早いですね。

石田

食材がガラッと変わるわけではないんですけれども、同じ食材でも仕立てを変えて、それに合わせて毎回毎回ワインをセレクトして、ペアリングをご用意させていただいています。

高橋

飛田さんは、一緒にやっているとどういう感じなんですか。同志、相方みたいな感じですか?

石田

オープンしてからもう5年、今6年目なんですけれど、家族よりやっぱり一番一緒にいるので。「同志」って言っていいんでしょうか…もう、飛田がいないと成り立たないので。やっぱりそういう意味ではすごく大切な存在ではありますね。

高橋

いやもうお話を聞けば聞くほど、石田さんのお料理と飛田さんがチョイスしたお酒、このペアリングを食べたいな、飲みたいなという気持ちになるんですけれども。
今ワインのお話も出ましたが、石田さんはこだわりの食材などはあるんですか?

石田

よくお客様に、「食材は色々ありますが、何が好きですか」と聞かれるんですけれど、そのときに必ず言うのがお魚の「鯛」です。僕は出身が徳島でして、やっぱり徳島の鳴門の鯛は有名ですし、青柳で修業させていただいたので鯛に触れる回数が多かったというか。鯛は下ろすまでも時間がかかりますし、自分の料理人としての成長を、鯛を介して確認していたというのもあるので。そういう意味では、すごく思い入れの強い食材ではありますね。

高橋

『AFFLUENT』9月号にもお写真が載っているのが「鯛のたたき」ですね。

アフルエント9月号で紹介している「鯛のたたき」脂ののった鯛を藁焼きにし、皮目にはたっぷりの塩山葵。スダチを搾って口に運べば、藁の香りとともに、鯛の旨みと弾力を堪能できる。アフルエント9月号で紹介している「鯛のたたき」脂ののった鯛を藁焼きにし、皮目にはたっぷりの塩山葵。スダチを搾って口に運べば、藁の香りとともに、鯛の旨みと弾力を堪能できる。

石田

はい、そうですね。3月、4月、あと秋の9月、10月の鯛の時期には必ずご用意しています。この鯛の皮目を藁焼きにしまして、その焼いた皮目にわさびとお塩を合わせたものをたっぷり塗って、最後に、徳島と言えばスダチをしっかり絞って食べていただくお料理です。

高橋

ペアリングは白ワインが載っていますけれども。そうかあ、やっぱり徳島の鯛は美味しいんですよね。

石田

徳島の鯛は鳴門の渦潮にもまれているので、身がしっかりしています。旨味もしっかりあって、僕はやっぱり好きですね。

高橋

いいですね、地元の食材を愛してお使いになられるというのは。他にもこだわっているものはありますか?

石田

やっぱり日本は四季それぞれ、魚もお野菜も全国探せば色々な食材があるので。そこに自分も気をつけて、毎回毎回その季節の食材を使うようにはしているんですけれども。食材、お野菜やお魚だけでなく、最近よく使っているもので香川のオリーブオイルや喜界島の国産のごま油だとか、そういう調味料もしっかり使うことによって日本の食の文化を皆さんに知っていただくというのも、日本料理に携わっている人間として大切なことだと思っています。

目指すのは、その素材の持ち味を最大限活かす料理。味を引き出すだけではなく、香りも大切な調理のひとつ。目指すのは、その素材の持ち味を最大限活かす料理。味を引き出すだけではなく、香りも大切な調理のひとつ。

高橋

あとは、器はいかがですか?

石田

器も日本全国色々な焼き物がありますし、当店では年に2回「器の会」というものをしていまして。一人の陶芸家さんにコース料理全部分の焼き物を焼いてもらって、その器でお客様にコースを食べていただいています。
お客様も楽しんでいただけますし、僕らも勉強になりますし。陶芸家さんも自分が作った器にどういう料理が盛られて、どういうお客様が召し上がっているかを見ていただくと次に繋がると思うので。それはオープンしてからすぐに始めまして、もう9回も行っていますので、これからもずっと続けていきたいです。

高橋

わー、素敵な企画! 機会があればぜひ。若い頃はただただ美味しいか、雰囲気がどうかというほうに目がいっていたんですけれども、大人になってから、お店にかけてある絵や器などを見るようになって。その器の温かみや持ったときの感覚、素材や作家さんに目がいくようになってきたので、楽しみですね。

石田

そうですね。僕は料理人なので料理を大切にしていますが、お客様に総合的に日本の文化に触れていただいて、楽しんでいただくのが日本料理屋だと思っていますので。やっぱりそこは大切にしていかなくてはいけないなと思っています。

高橋

「日本料理、ちょっと敷居が高いな」と思われている方に、ぜひ一言お願いします。

石田

どうしても作法があるんじゃないかとか、皆さん思われがちなんですけれども、日本料理屋はまずは食事を楽しむ場だと僕は思っていますので。全然気兼ねなく、分からないことがあったら僕はカウンターに立っていますし、すぐに聞いていただいたら。

高橋

あら、優しいそんな。食べる側が緊張する店があるんですよ、たまに。「作法ができていないからこの人はグルメではないんじゃないか」などと思われているんじゃないかなとか(笑) 多分気にされる方もいると思うんですけれども。ではラフな気持ちで食文化、日本料理の文化に触れるっていう。そして美味しいものを食べるっていう。

石田

いやもう、それが一番だと思っています。

高橋

色々とまだお話をお聞きしたいところなんですが、お時間となってしまいました。ぜひラジオをお聴きの皆様も日本料理店「乃木坂 しん」でこだわりの空間と料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
日本料理店「乃木坂 しん」は赤坂エクレール乃木坂の1階にあります。ケータリングや懐石のお弁当もあるということなので、そちらもぜひお問い合わせしてみてください。
本日は赤坂 日本料理店「乃木坂 しん」の店主 石田伸二さんにお越しいただきました。石田さんありがとうございました。

石田

どうもありがとうございました。

地元徳島産の素材が持つ本来の味を、余すことなく引き出す 乃木坂 しん店主 石田伸二さんの大人のこだわり

「高橋真麻RADIO AFFLUENT 大人のこだわり」は、ラジオ日本で毎週火曜日23:45〜24:00の15分番組です。
次回9月21日の放送では、東京銀座の「ギャラリー和田」に作品を出展されている熊本出身の画家、瀧下和之さんにこだわりをおうかがいします。

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