高橋真麻RADIO

#25 美術館収蔵作家の作品を自宅で楽しむ贅沢を (2021/9/21 放送)

ISSUED | 2021.10

遊び心あるユニークな鬼のモチーフを描き続ける 熊本出身の人気画家 瀧下和之さんの大人のこだわり

遊び心あるユニークな鬼のモチーフを描き続ける
熊本出身の人気画家 瀧下和之さんの大人のこだわり

放送日:2021年9月21日

GUEST

瀧下 和之さん 瀧下 和之さん

 
瀧下 和之さん

熊本県出身。パネルにアクリル絵の具で描き、彫刻刀で輪郭を彫る技法で、ユーモラスで可愛らしい鬼を描いた桃太郎シリーズをライフワークにしている画家。日本伝統の風神雷神図や龍寅図など迫力のある作品を多く手掛け、 愛知のメナード美術館や箱根の成川美術館、熊本市現代美術館等にも多数展示収蔵されている。

和田 正宏さん 和田 正宏さん

 
和田 正宏さん

ギャラリー和田代表。1984年に銀座に創業以来、若手から巨匠まで、近現代の洋画・日本画を幅広く扱う。現代作家たちの新作展覧会を月2回のペースで開催しており、来年2022年3月にも同ギャラリーにて瀧下和之さんの「画集刊行記念展」を開催予定。現在も作品・グッズ販売などで瀧下さんをサポートしている。

高橋

改めまして、高橋真麻です。
高橋真麻 Radio AFFLUENT 大人のこだわり、今日も始まりました。
さて「○○の秋」といえばラジオの前の皆さんは何を想像するでしょうか?私は最近アートに興味があって芸術の秋にしたいなと思っているんですが、今日はなんと私もご縁のある画家の先生がスタジオにお越しくださいました。
熊本出身の人気画家、瀧下和之さんです。瀧下先生、よろしくお願いいたします。

瀧下

よろしくお願いいたします。

高橋

先生といえば鬼の絵が、やはり有名かと思うんですが。

瀧下

そうですね。2000年くらいから鬼を描き始めて、2009年にそれをまとめた「桃太郎図」という画集の一冊目を出させていただいて、それ以来ずっと描いています。

高橋

この「桃太郎図」という画集ですが、タイトルの通りモチーフは桃太郎のあの物語なんですよね。でも桃太郎は出てこないんですよね。どうして鬼を描こうと思われたんですか?

瀧下

初めは大学院のとき、普通の大学でいうと卒業論文の代わりになる修了制作というのがあるんですが、ちょっと行き詰まっていた感があって。ボーッと利き手ではない左手にペンを持ってスケッチブックの上で手を動かしていたら、そのときに描いたのが鬼だったんですね、なぜか。その線がすごくなんだか、今までの自分にない面白い線だなと思って。

高橋

では今までの先生の絵のタッチとは全然違ったんですね。それがきっかけになったと。主役である桃太郎をあえて描かないのはなぜなんでしょう?

瀧下

やっぱり鬼といえば桃太郎なので、作品のタイトルを「桃太郎図」とつけたんですけれど。きっかけが鬼を描きたくて描き出したものなので、桃太郎もいつかは描こうと思って…当時は。

高橋

あ、そうなんだ!? 今、興奮してちょっとヘッドホンが落ちてしまいました(笑)先生が桃太郎を描く日が来るのかと期待してしまったけれど。当時は「いつか描こう」と思ったけれど、今はもう描く気はないんですか?

瀧下

「ない」と言ってしまうと、この後描けなくなるので…あまり言いたくはないですけれど。

高橋

含みを残して… 先生がいつか桃太郎を描く日が来たら、もうそれを一番に私が購入したいと思っています。

瀧下

はい。ただ、それを言ってしまうとみんながそれを待ってしまうので…

高橋

そうですよねー、そうか。ちなみに私は、先生に鬼が般若のお面を持った桃太郎侍風の絵も描いていただいて、買わせていただきました。ありがとうございました。

瀧下

いえいえ、こちらこそ。やっぱり桃太郎という作品を描いている間は、いつか桃太郎侍をというのは自分の中にあったので。本当にもう運良くというか、すごい縁で、はい。

高橋

それを本当に桃太郎侍にプレゼントできて、本当に良かったです。本当に鬼が生き生きしていて、それでいて絵のタッチもかわいらしくて、シチュエーションも豊富で。こういったアイデアというのはどういうときに浮かんでくるんですか?

瀧下

普段生活している中で、例えば電車で移動中、お風呂、食事しているとき。あとは子どもが二人いるんですけれど、それぞれ送っていったりしているときに、自分の子どもや他のお子さんを見てぱっと「あ、これを鬼で描いてみよう」というのが思い浮かびますね。

高橋

そうか。そして何よりも鬼たちの表情が豊かですもんね。先ほど、鬼を描くときに利き手ではないほうを使って描いていると仰っていましたけれど、右と左の使い分けというのはしているんですか。

瀧下

していますね。右手で描くときというのはモチーフ対象物をちゃんと描きたいとき。自分のイメージ通りに、もう寸分たがわず描きたいイメージがあるときには右手でしっかり描きますけれど、この「桃太郎図」という鬼のものは鬼自体がイメージで描けるものなので、左でちょっと不器用な線ができてしまったときにもそれはそれで残しておいても、「あ、鬼らしいかな」と思えるようになったので。失敗しても、その線はそのまま描き直さずに残すというのを徹底しているので、それが最終的に面白い絵になればいいなと思って続けています。

高橋

右手だと器用すぎて綺麗に描けすぎてしまう線が、左で描くことによって個性になったり、想像もしていなかった線になったりするということなんですね。

瀧下

この構図でちょっと失敗したかなと思っても、じゃあこの空いているところにキジを描いてみようとか、犬を描いてバランスを取ろうとか、その時々で変えられるので。

高橋

そして、描いた後その線を彫刻刀で彫って、さらに色もつけられているんですよね。これはどうしてそういうふうにしようと思われたんですか?

瀧下

中学の美術の授業などで木版画をしたことはありますか?版を彫って紙に刷って、紙が完成品なんですけれど、それではなくてインクで汚れた木の板のほうに自分はすごく興味があって、これを自分の作品に残したいなと。鬼を描き出すずっと以前、大学に入ってすぐくらいからずっとやっています。

高橋

彫ってあるからこそ画集ですとか作品集で見る絵と実際に見たときの印象がまた全然違うので、両方楽しめるなーというふうに…

瀧下

そうですね。僕は描いている本人なので違いが分かるんですけれど、実物を初めて見た方からは「ああ全然違いますね」と言ってもらえるので、それは良いふうに捉えています。

高橋

これまで描いてきた鬼の数はどれくらいになるんですか?

瀧下

2000年、大学在学中から描いていて、2009年に初めての画集を出したときまでで500点。そこから二冊目の画集で700点。そして今回の「桃太郎図」三冊目で、ナンバリングしている900数十番まで。それ以外にもかるたや、色々な作家さんとコラボレーションしているものもあるので。焼き物に描いたりもしますので、軽く1000点は超えています。

千代の富士の直筆「道」や「心技体」の文字とのコラボ扇子やタカラジェンヌとコラボしたカルタなどもある千代の富士の直筆「道」や「心技体」の文字とのコラボ扇子やタカラジェンヌとコラボしたカルタなどもある

高橋

すごい!もうまさにライフワークの言葉通りといった感じなんですけれども、ちょうど先日9月10日に第3弾の「桃太郎図3」が発売されましたが、こちらはどんな鬼が掲載されているんでしょうか。

瀧下

はい。時期的にちょっと前になるんですが、「スポーツの祭典」と題してゴルフなどの色々なスポーツをしている場面ですとか。あとはかるたの原画、僕の文字遊びというか、言葉遊びというか、“いろはにほへと”から始まるタイトルを一つひとつオリジナルで考えて作品にしているものや、今回新しく作ったフィギュアも載せています。

作品の鬼の図柄は、遊びやスポーツなど日常の生活を題材にしている作品の鬼の図柄は、遊びやスポーツなど日常の生活を題材にしている

高橋

そして実は私、今回この「作品集3」で対談をさせていただいております。ありがとうございます。もう本当に桃太郎が取り持つちょっと奇縁ということで、そちらのほうもぜひご覧いただきたいと思います。先生の鬼の絵を意識して、赤と青が入った衣装を着て臨んでおります。

瀧下

はい、ありがとうございました。

高橋

そして、この刊行を記念して個展も開かれるんですよね。全国5店舗の髙島屋さんを巡回されるということですが、最初の個展は日本橋髙島屋6階美術画廊で9月22日から28日までの開催で、まさに明日からということで今ご準備がお忙しいんじゃないですか?

瀧下

もう飾り付けも終わって。この髙島屋さんの後の個展用の作品制作で忙しいですね。

高橋

ああ、そうなんですね。以前個展に伺ったときに、この「桃太郎図」シリーズに描かれている鬼のフィギュアというものがありましたけれども、それも…

瀧下

今回もあります。小さい高さ15センチくらいのサイズのものから、高さ60センチの大きい「鬼フィギュアDX」と名付けたソフトビニール製のフィギュアがあるんですが、それも今回新しいものを展示しています。

鬼フィギュアDX 高さ62.5×幅33.4×奥行35cm

鬼フィギュアDX 高さ62.5×幅33.4×奥行35cm
高橋

私も拝見しましたが本当にリアルだし、だけど、なんだか見応えがあって、自宅でも置けるサイズですよね、大きいけれども。

瀧下

そうですね、僕も自宅の玄関に置いています。

高橋

ぜひアートが好きな方も、アートがあまりまだ分からないという方も気軽にということですよね。特にこの日本橋髙島屋さんの美術画廊での個展というのは、無料で見られるんですか?ではぜひ皆さんにお越しいただけたらなと思いますけれども。

瀧下

はい。無料です。それからフィギュアの件で補足ですが、今回は赤、青、黒、あと白と桃色の他に、その会場にお越しいただいた方だけが見られるものもあるので。あ、これだなって。

高橋

それは気になりますね。ぜひ会場でお楽しみにということですね。私もぜひ伺いたいと思うんですが、鬼たちの日常を描いた瀧下先生の画集を、ぜひ皆様も会場にお越しになって、お手に取ってみてください。 それでは先生、リスナーの方に一言、最後に。

瀧下

僕は全国を回っていますので、久しぶりに出す画集の刊行記念展を都内でやることもあまりないので。この機会にぜひ、お越しいただける方は見ていただけたらと思います。

高橋

ということで本日は、熊本出身の画家、瀧下和之さんにお越しいただきました。先生、ありがとうございました。

瀧下

ありがとうございました。

遊び心あるユニークな鬼のモチーフを描き続ける 熊本出身の人気画家 瀧下和之さんの大人のこだわり

「高橋真麻RADIO AFFLUENT 大人のこだわり」は、ラジオ日本で毎週火曜日23:45〜24:00の15分番組です。
次回9月28日の放送では、アフルエント9月号の巻頭特集「プロが伝授する50歳からの資産運用」でお話をされている、株式会社マネーコンサルティンググループの伊藤英行さんにこだわりをおうかがいします。

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