「素材に嘘をつかない」シェフの職人気質が発揮された珠玉のフレンチを絶妙なペアリングで
「Il Lato」の古井繁規さんからバトンを受け継いだのは八丁堀のフレンチレストラン「CHIC peut-être」の村島輝樹さん。
厳選した食材を熟練のフランス料理の技法で表現する。
Words_RIE ISHII
Photographs_KIYOSHI TSUZUKI
Profile
村島 輝樹さん
1973年生まれ、大阪府出身。仏、伊で経験を積み、帰国後、恵比寿「モナリザ」でスーシェフに。その後、大阪「ル・コントワール・ド・ブノワ」、台北「L’atelier de Joël Robuchon」を経て、ミシュラン店の銀座「エスキス」「アジル」でシェフ・ド・キュイジーヌを務める。2020年「CHIC peut-être」へ。
八丁堀駅と宝町駅から程近い路地に佇むレストラン。店名の「CHIC peut-être」は、CHIC(シック)=豪華な・上品な、peut-être=かも、「シックかもね?」という意味のフランス語で、「美味しい料理を肩の力を抜いて楽しんでほしい」という想いが込められている。
前職でミシュランの一つ星を獲得し、本格的かつ遊び心のあるフレンチを創り出すことで定評のある村島輝樹さんが「CHIC peut-être」の3代目シェフに就任したのは一昨年の8月。新天地を探していた村島さんとオーナーの星 壽仁さんが出会い、「CHIC peut-être」は第3章としてリスタートを切った。
「私が大事にしているのは素材に嘘をつかないこと。自ら毎朝市場に出向き、また信頼する生産者などから届く厳選した食材を使用して、その日その時の食材に合わせたコースを仕上げています。店の規模が大きくなると、こだわりきれないことも少なくありません。厨房からも全ての席に目が行き届く、ほどよい規模のこの店ならば、妥協することなくフレンチの真髄を表現できる。私にとって理想の環境です」と村島さん。
一方、料理に合わせる酒は星さんが担当する。10種類以上のグラスワインをコース料理に合わせて堪能するペアリングも同店の楽しみ方の一つ。グラス1杯の量や種類の要望も柔軟に受けてくれることも人気の秘密だ。
「お酒が主張しすぎることなく、シェフの料理の世界観を引き立てるワインを選んでいます。ワインだけでなく、リキュールや食後酒も棚を埋め尽くすほど豊富に揃えています」と星さん。
居心地のよい空間で、フレンチの醍醐味と多彩なお酒を心ゆくまで堪能できる、まさに大人の隠れ家レストランだ。
RESTAURANT INFO店舗情報
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CHIC peut-être(しっく ぷてーとる/八丁堀)
住所: 中央区八丁堀3-6-3 高野サンパレスビル1F ▶︎MAP 電話番号: 03-5542-0884 営業時間: ランチ12:00~14:30(金・土、祝日)ディナー18:00~23:00 休業日: 日曜日、月曜日 料金: ランチ5,500円〜(税込・サ別)、ディナー11,880円〜(税・サ込)