TOP MAGAZINE特集 キャンピングカーという選択

キャンピングカーという選択

旅行はもちろん、様々な活用法でキャンピングカー人気が急騰中だ。
今回は車種の選び方から最新のお薦めモデルまでを紹介する。
一味違った休日を過ごせるキャンピングカーライフを満喫してほしい。

Edit_POW-DER

キャンプ人気の追い風に乗って、クルマで移動し、そのクルマの中で泊まるオートキャンパーが急増。各地のキャンプ場や一部の道の駅などは、彼らが乗るキャンピングカーで大賑わいだ。

キャンピングカーの需要が高まっている理由として、まずは「旅費が節約できる」ということが挙げられる。キャンピングカーは高速代や燃料代はかかるが、飛行機や新幹線などのチケット代およびホテル・旅館代よりは格段に安いからだ。

また、犬や猫などのペットを飼う人にとっては、そのペットを預けたり「ペット可の宿」を探したりする苦労もなく、一緒に出かけることができるのもキャンピングカーのメリットだ。

さらには、コロナ禍以降キャンピングカーを個室として使い、テレワークに活用している人も少なくないとか。

そして、大型台風による洪水や土砂崩れといった自然災害への対処や、高い確率で起こることが予想されている大地震への備えとして、キャンピングカーの存在が見直されている。

そんな利用価値が高いキャンピングカーを選ぶ際は、「パワー重視」が必須。そして、決してサイズや装備を妥協することなく、家族が望む乗り方・遊び方に合ったタイプを購入したい。

今後はさらにオートキャンプ場やRVパークといった施設が増加・充実する傾向にある。今回リストした6台の〝お薦めキャンピングカー〟を参考に、日本全国を回るドライブ旅行に出掛けてはいかがだろう。

キャンピングカー購入の鉄則

1. パワーのあるクルマを選ぶ

キャンピングカーはボディが大きいうえに、ベッドやキッチンなどが装備されているので、車両重量がかなり重い。その重いボディで高速道路や山道を快適かつスムーズに走行するためには、パワー&トルクは余裕がある方がいい。

2. 実用面では妥協しない

買った後で「付けておけば良かった」という後悔はキャンピングカーライフそのものが寂しくなるうえ、付け足すにはお金も手間も余計にかかってしまう。乗り方&遊び方をしっかりイメージして、サイズ・装備をじっくり吟味しよう。

主なキャンピングカーのタイプ

VAN-CONVERSION
バンコン

VAN-CONVERSION バンコン

バン・ワンボックスをベースにしたキャンピングカーのこと。外観はそのままで内装だけを作り変えているものが多く、普段使いができて運転しやすいというメリットがある。また、価格がお手頃というのも嬉しいが、その反面、大人数で利用するのには狭く感じることも。

CABOVER-CONVERSION
キャブコン

CABOVER-CONVERSION キャブコン

トラック(キャブ)の運転席部分を残して、ボディ部分に居住スペースを取り付けたタイプ。バンコンよりも居住空間を広く確保でき、快適性が高いことがキャブコンの魅力だ。ベースモデルによっては、構造上車体の重心が高くなるなどして、走行安定性に欠けるといったマイナス面もある。

FULL・SEMI-CONVERSION
フルコン・セミコン

FULL・SEMI-CONVERSION フルコン・セミコン

専用のフレームやエンジンを用いた大型でキャンピングカーの最高峰となるタイプ。専用設計のため走行性能、快適な居住性なども十分に確保できるのが特徴。国内ではバスのボディを仮装したセミフルコンと呼ぶモデルもある。ボディが大きく高価格で駐車スペースの確保も必要になる。

CAMPER TRAILER
トレーラー

CAMPER TRAILER トレーラー

自動車で牽引するタイプ。利用しないときには切り離して自動車を通常通り使えるというメリットがある。一方で、トレーラー牽引時の運転には慣れが必要だ。750㎏を超えるトレーラーには牽引免許が必要になるので、お薦めは比較的運転がしやすく牽引免許も不要なコンパクトなモデルだ。

※上記の4タイプの他、バス(マイクロバス含む)をベースにしたバスコンや、軽自動車を改造した軽キャンパーなどもある。

VAN-CONVERSION
バンコン

Neat RV WINNEBAGO SOLIS POCKET
(ウィネベーゴ ソリス ポケット)

Neat RV WINNEBAGO SOLIS POCKET (ウィネベーゴ ソリス ポケット)

コンパクトなボディの中にラグジュアリーな装備を満載

ウィネベーゴ社は1958年に創設されたアメリカンモーターホームのトップビルダーだ。そんな老舗ブランドのラインナップの中には全長9mを超える特大モデルもあるが、このソリス ポケットは全長5440mm、ホイールベース3450mmという日本の道路事情に合ったサイズが魅力。そのコンパクトなボディには276PSの3.6L V6ガソリンエンジンが搭載され、車内には多目的に使えるリビングスペースや、脱着式8kgLPガスボンベ、順応性の高いギャレー、広くて快適なリヤベッドなどが備わっている。アーバンエリアからアウトドアフィールドまで優れた機動力と機能性を発揮するアメリカン・バンコンで、日本中を旅してみては。

  • シングルレバーの蛇口を備えたステンレスシンク、2バーナーのクックトップ、85ℓ容量のコンプレッサー式冷蔵庫など、使いやすいギャレー設備。
  • 耐圧分散機能を持つスラットベッドシステムを採用したリヤベッド。
Neat RV WINNEBAGO SOLIS POCKET (ウィネベーゴ ソリス ポケット)リヤとサイドのドアにはスクリーンが装備され、ドア開放時の虫の侵入をシャットアウト。

SPEC

● 全長×全幅×全高: 5440×2070×2850mm
● エンジン: V型3.6L 6気筒(ガソリン)
● 最高出力: 276PS/6400rpm
● 最大トルク: 338Nm/4400rpm
● 価格: ¥19,910,000(税込)
● 乗車定員: 4名
● ベッド: 1台(就寝定員2名)
● トイレ: 1据

ニートRV
TEL:043-234-5000

Toy-Factory BADEN [Casa Home Style Edition]
(バーデン[カーサ ホーム スタイル エディション])

Toy-Factory BADEN [Casa Home Style Edition] (バーデン[カーサ ホーム スタイル エディション])

自然と旅を愛するファミリーに最適のラグジュアリーなバンコン

1995年の創業以来、高品質かつハイセンスなキャンピングカー作りの姿勢を貫いている「トイファクトリー」の渾身の1台が、このバーデンだ。日本のオートキャンパーたちに人気があるトヨタ ハイエースをベースとした車内は対面ダイネットや常設リヤベッド、そして大容量の天井収納庫に至るまで、徹底的に機能性とスペース効率性を重視して設計されているので、見た目以上に広く快適な空間に仕上がっている。トイファクトリーが培ってきた技術と情熱が詰まったラグジュアリーなバンコンは乗車定員7名、就寝定員4名という汎用性とユーティリティが魅力! この1台があれば家族も友人も一緒に、冒険的なドライブ旅行ができる。

  • −15℃まで冷える上蓋式40ℓ大型冷蔵庫と、清水13ℓ/排水13ℓのタンクを備えたステンレスシンク。
  • 大人4名が寛げる対面ダイネットスペースは、ドライブモードにすれば全席シートベルト付きで前向きに7名が乗車できる。
常設リヤベッドは横向きで大人2名まで就寝可能だ。

SPEC

● 全長×全幅×全高: 5380×1920×2285mm
● エンジン: 直列2.7L 4気筒(ガソリン)
● 最高出力: 160PS/5200rpm
● 最大トルク: 243Nm/4000rpm
● 価格: ¥6,870,000(税込)
● 乗車定員: 7名
● ベッド: 2台(就寝定員4名)
● トイレ: 無し(オプション)

トイファクトリー
TEL:0574-63-0667

CABOVER-CONVERSION
キャブコン

DIRECT CARS BR75-G

DIRECT CARS BR75-G

本格SUVの優れた走破性を兼ね備えたキャンピングカー

東海地区をメインにキャンピングカーの製造・販売だけでなく、キャンプや車中泊のサポートなども行っている「ダイレクトカーズ」が、トヨタ ハイラックスをベースに作り上げたキャブコンがこのBR75-Gだ。コクピットに座った感じや悪路での走破性などは“本格SUV”らしさをそのままに、リアにはテーブルやベンチシート、ベッドスペース、さらにはシャワールームといった装備を搭載し、ラグジュアリーな居住空間を実現。一般的なキャンピングカーでは到達できないフィールドまで走り、そこで快適なひとときを過ごせるというのはBR75-Gだけの魅力と言っていいだろう。ひと味違ったドライブ旅行&アウトドア体験を満喫して欲しい!

  • リビングスペースには折り畳みテーブルやベンチシートを装備。テーブルを収納すればフルフラットベッドに展開できる。
  • 屋外で汗をかいた後は、リアエントランスのすぐ横のシャワールームですっきり!
DIRECT CARS BR75-Gルーフ上のバンク部分にもセミダブルサイズのプルダウンベッドを装備している。

SPEC

● 全長×全幅×全高: 5770×1900×2560mm
● エンジン: 直列2.4L 4気筒(ディーゼル)
● 最高出力: 150PS/3400rpm
● 最大トルク: 400Nm/1600rpm
● 価格: ¥12,450,000(税込)
● 乗車定員: 5名
● ベッド: 2台(就寝定員 大人2名、子供2名)
● トイレ: 無し

ダイレクトカーズ
TEL:059-253-8888

DELTA LINK ADRIA COMPACT SUPREME SL
(アドリア コンパクト スプリーム SL)

DELTA LINK ADRIA COMPACT SUPREME SL(アドリア コンパクト スプリーム SL)

ヨーロッパの香りが漂うスタイリッシュなキャブコン

スロベニアのキャンピングカーブランド「アドリアモービル」はフルコンやバンコンといった幅広いラインナップが自慢だが、このコンパクト スプリームSLは取り回しが容易なサイズ感が魅力だ。全幅2120mmというコンパクトボディながら、車体中央の居住空間には3口コンロや83ℓ冷蔵庫、カセットトイレなどを装備し、さらに最後部の寝室には人気のツインベッドを採用するなど機能性や快適性に抜かりはない。しかも、180PSを発揮する2.2ℓのディーゼルターボが、街中から高速道路、峠道までパワフルな走りを提供する。また、他のキャンピングカーとは一線を画している、ヨーロッパらしいモダンなエクステリア&インテリアデザインにも注目!

  • サンルーフから自然光が入る開放的なリビングスペースにはテーブルとソファが配置され、その後方にはキッチンシンクとトイレを完備。車体最後部には広くて快適なベッドルームがある。
  • コンロ、シンク、冷蔵庫、収納棚をコンパクトにまとめた清潔なキッチンスペース。
サンルーフが気持ちいいコクピット。

SPEC

● 全長×全幅×全高: 6790×2120×2750mm
● エンジン: 直列2.2L 4気筒(ディーゼル)
● 最高出力: 180PS/3500rpm
● 最大トルク: 400Nm/1500rpm
● 価格: ¥11,330,000〜(税込)
● 乗車定員: 4名
● ベッド: 2台(就寝定員 大人3名、子供1名)
● トイレ: 1据

デルタリンク
TEL:086-429-3337

FULL・SEMI-CONVERSION
フルコン・セミコン

KABE JAPAN IMPERIAL i910 QB
(インペリアル i910 QB)

KABE JAPAN IMPERIAL i910 QB (インペリアル i910 QB)

高級ホテルのような快適さが自慢の超豪華なキャンピングカー

スウェーデンのキャンピングカーブランド「KABE(カーベ)」のラインナップは、どれも高級感ある内外装デザインと充実した機能を兼ね備えているのが特徴だ。フラッグシップモデルのインペリアル i910 QBは高い走行性能を持つメルセデス・ベンツのスプリンターという商用車をベースとしているだけあって、長距離も快適かつ安全に移動できる。高品質なウッドやレザーがふんだんに使われた広い車内には、キッチンやシャワー、ベッドなどが完備されているが、それらすべてが最新かつ最高級! まるでラグジュアリーホテルのような雰囲気で、ストレスなく過ごせるのだ。この贅沢なフルコンならば、日本一周ドライブの旅も夢じゃない。

  • 3つのコンロを備えたキッチンシンクは、キャンピングカーとは思えないほど広くて清潔だ。
  • 車体後部の寝室はクイーンサイズのベッドを設置。トイレは水を一切使用しない「シンデレラ燃焼式トイレ」を採用。
その他、LPガス使用の本格オーブンや湯量が豊富なシャワーなど、装備にはまったく妥協がない。

SPEC

● 全長×全幅×全高: 9320×2329×3065mm
● エンジン: 直列2.2L 4気筒(ディーゼル)
● 最高出力: 168hp/3800rpm
● 最大トルク: 400Nm/1300〜2400rpm
● 価格: ¥33,000,000(税込:参考価格)
● 乗車定員: 5名
● ベッド: 2台(就寝定員2〜5名)
● トイレ: 1据

カーべジャパン
TEL:046-204-3017

CAMPER TRAILER
トレーラー

KWORKS TRAIL WORKS MINI
(トレイルワークス ミニ)

KWORKS TRAIL WORKS MINI (トレイルワークス ミニ)

リーズナブルで使い勝手良好
小型トレーラーはメリット満載!

キャンピング用トレーラーは原動機を持たないぶん、自走式と比較して価格や税金、車検費用などが安く抑えられるというメリットがある。しかもこのトレイルワークスミニは車両重量が750kg以下のため、牽引免許が不要だ。ドイツALKO社製シャーシのコンパクトボディに装備された10ℓ給排水タンクや100Ahリチウムイオンバッテリー、外部電源システム(25A)+サブバッテリーチャージャー、2000Wインバーターなどが遠出のドライブ旅行で威力を発揮。もちろんエアコンにキッチン家具、電子レンジ、冷蔵庫、就寝ベッドも完備しているから、旅先で快適に過ごすことができる。また、普段は自動車から切り離して第2のリビングとして活用するといった使い方も可能だ。

  • エントランス横にキッチン、正面にベンチ、奥にベッドを配置したモダンなキャビン。
  • 大人2名が余裕で横になれるベッドの下は空洞なので、収納スペースとして活用することができる。
エントランス側に冷蔵庫、シンク真下に電子レンジをセットし、コンパクトかつ機能的にまとめられたキッチンエリア。

SPEC

● 全長×全幅×全高: 実寸法は未定
● 総重量: 750kg
● 価格: ¥3,980,000〜(税込)
● ベッド: 1台(就寝定員2名)
● トイレ: 無し

ケイワークス
TEL:0120-223-448

※2023年9月5日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

others