独自の方程式で生み出す 既存の枠を超えた 唯一無二の中華料理
「TXOKO」の関口晴朗さんからバトンを受け継いだのは 銀座にある「Renge equriosity」の西岡英俊さん。 常識を覆す、創作中華料理の数々に魅了される。
Photographs_KIYOSHI TSUZUKI / Words_SAYAKA NAGASHIMA
Profile
西岡英俊
高校卒業後、専門学校に通いながら新宿の上海 料理店「シェフス」の故・王恵仁氏の下で修行 を積んだ。海外の和食料理店、商品企画職、飲 食店コンサルタントなど異色の経歴を経て独立 し、2009年新宿に「Renge」をオープンした。
固定観念にとらわれないボーダーレスな創作中華
新宿三丁目で人気を誇った名店「Chinese Tapas Renge」。2015年に「Renge equriosity」として銀座に移転してからも、オーナーシェフ・西岡英俊さんの料理を求めて足を運ぶファンは多い。
「新宿の店は厨房が狭く、できることに限界があったので移転を決めていました」と語る西岡さん。その思いからテーブル16席、カウンター5席の店内は開放感のあるオープンキッチンで、西岡さんの料理をライブ感いっぱいに目でも楽しめる。
店名に冠されている「EQURIOSITY」という言葉は、「方程式(EQUATION)」、「好奇心(CURIOCITY)」、「探求心(INQUIRY)」という西岡さんのこだわりが詰まった造語だ。「中華料理という枠組みだけだと、どうしても調理法や素材に偏りが出てしまいます。どうすればお客様に100%美味しい料理を提供できるか、あらゆる視点からボーダーレスに考えています」。
その日一番の食材を使った一期一会のコース料理
銀座に移転した際に、西岡さんはこれまで提供していたアラカルトをやめ、コースのみに一本化した。
「前菜からデザートまで、コースの内容は仕入れによって日ごと変わります。ご予約のお客様には、その日のコース内容を記したお名前入りのメニュー表をご用意してお待ちしています」。
さらに西岡さんは料理をサーブするタイミングにも細心の注意を払う。「どんなに美味しい料理でも間が空いてしまうとお客様にとってストレスになります。お客様の前に何も置かれていない時間を少なくしたいという思いで、全てのテーブルに注意を向けていますし、スタッフにもその点を徹底しています」。
来年で独立10年目を迎えるに当たり、新たな構想もあるという。「例えば寿司屋のようなスタイルで中華の一品料理を楽しめる新しい形態の店を考えており、改装も視野に入れています」。既存の枠組みを軽々と超えていく西岡さん。今後も新たな着想で我々を楽しませてくれるに違いない。
RESTAURANT INFO 店舗情報
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RENGE EQURIOSITY (れんげ あくりおしてぃ/銀座)
住所: 中央区銀座7-4-5 GINZA745ビル9F▶︎MAP 電話番号: 03-6228-5551 営業時間: 18:00~23:00 定休日: 月曜日