日本の旬の食材と確かな技で紡ぐ、枠に捉われない自由なフレンチ。オンリーワンがここにある。
浅草「HOMMAGE」の荒井昇シェフからバトンを受け継いだのは、麻布十番の名店「 Liberté a table de TAKEDA」の武田健志シェフ。自由な感性で生み出す遊び心あふれるフレンチが食べる者を虜にする。
Photographs_MIZUHO TADOKORO
Profile
武田健志
調理師専門学校卒業後、1995年「オテル・ドゥ・ミクニ」入社。25歳で渡仏し、約2年間「トロワグロ」「ジャルダンテ・サンス」で修業を重ねて帰国。丸の内の「サンス・エ・サブール」などで実績を残し、2009年神宮前「Restaurant-I」の料理長に就任。2012年4月に「Liberté a table de TAKEDA」をオープン。
自由な発想から生まれる 遊び心あふれるフレンチ
2012年4月にオープンし、その年末にはミシュランの星を獲得。
ひとたび口にすれば、たちまち食べる人を虜にしてしまう武田シェフの料理。
その秘密は店名にもなっているLiberté(フランス語で自由という意味)だ。
自由な発想から生まれる遊び心あふれる一皿一皿が、食べる人に新鮮な驚きと喜びを与えてくれる。
武田シェフが”自由”であることにこだわるようになったのはフランスでの修業時代に遡る。
固定観念に捉われず、自由な感性で料理を作るシェフたちに師事することで、「フランス料理はもっと自由でいい」という考えを持つようになった。
「ふぐと松茸」には、そんなシェフの自由な感性があふれている。
北海道産の真ふぐに霧状にした黒炭を吹きかけて焼き上げたムニエルに、食べる直前に松茸の出汁を注いで食べるエンターテインメントなひと皿。
旬の松茸のかぐわしさと黒炭のスモーキーな香りが絶妙に調和する。
真ふぐのむっちりとした食感と松茸のこりこりとした食感とのコントラストも楽しい、まさに五感が喜ぶ逸品だ。
黒炭は身体に取り入れるとデトックス効果もあるという。
シェフの自由な発想の根底には、ゲストを喜ばせたい、楽しませたいというおもてなしの心があるのだ。
確かなフレンチの技と 和の食材との出会い
和の食材が多用されているのも自由な発想の現れだ。
「日本人であることが僕の個性で、強みですから、それを全面的に出すべきだと思うんです。
味噌や醤油なども使います。なんちゃってフレンチと言われてもかまいません。
自由で面白いフランス料理が食べたくなったとき、うちを選んでもらえたら嬉しいですね」。
修業に裏打ちされたフランス料理の技術に日本人ならではの繊細さを融合させた、武田シェフだけの自由なフレンチは、これまで様々な料理を食べてきた美食家たちの舌も楽しませてくれるに違いない。
RESTAURANT INFO 店舗情報
-
Liberté a table de TAKEDA (リベルテ ア ターブル ド タケダ/麻布十番)
住所: 港区麻布十番2-7-14 1F ▶︎MAP 電話番号: 03-5765-2556 営業時間: Lunch(水〜日)12:00〜L.O.13:00(close 15:00)
Dinner(火〜日)18:30〜L.O.20:30(close 23:00)
※日・祝日はclose22:00定休日: 月曜日 WEB: http://azabu-liberte.com/