街のビストロで出会ったパテドグランメールは食べた人を幸せにする絶品
「四季旬采NAKANO」の中野健さんからバトンを受け継いだのは新宿御苑の近くに店を構える「Chartro」の鈴木真太郎さん。本場のシャルキュトリーに魅せられたシェフが生み出すフランス家庭料理とは。
Photographs_KIYOSHI TSUZUKI
Profile
鈴木真太郎
高校卒業後、フランス料理のシェフを目指し「エコール 辻」に入学。 卒業後、リーガロイヤルホテル東京の宴会とメインダイニングで約6年、都内のフランス料理店で約5年修業を積み、フランスへ。アルザス、ブルゴーニュの店での1年半の経験を経て、憧れのパリのシャルキュトリー店に入店。帰国後は、代官山のフランス料理店や、熟成肉レストラン「中勢以」を経て、2016年9月に「Chartro」をオープン。
シャルキュトリーに憧れ文化に触れるため渡仏
新宿御苑の近く、花園公園に面した静かな一角に2016年にオープンした「Chartro」。本格的なフランス家庭料理を提供するフレンチビストロとして知る人ぞ知る隠れた名店だ。
オーナーシェフの鈴木真太郎さんは、「勉強したことを直接お客様に伝えられるやりがいのある仕事」として料理人を志した。「親戚が洋食店を営んでいたので、料理人は身近な存在だった」と話す。「洋食の最高峰はフランス料理」という思いから料理専門学校ではフランス料理のコースを選択。卒業後、ホテルの宴会・メインダイニングで6年ほど修業を積み、都内のフランス料理店を経て、渡仏。
「自分の中で漠然としていた〝フランス料理〞というものをはっきり感じたい。そして本場のシャルキュトリー(フランス語で肉の加工食品を指す)店で学びたい」と、アルザス、ブルゴーニュ等のレストランで働き、1年半後に念願のパリのシャルキュトリー店への入店が叶う。
「フランスの文化に触れ、フランス料理の根っこにあるものを体感できたことが大きな収穫です。肉に対する考え方、肉の形の変化などもとても勉強になりました」。
食事に来て幸せを感じられるそんな店であり続けたい
帰国後、都内のビストロや熟成肉レストラン等を経て開業。フランス料理の敷居を下げたカジュアルな親しみのある店にしたいと、店名をシャルキュトリーとビストロをかけあわせた造語で「Chartro」にした。ビストロとはいえ、食材にこだわり、食材の味を生かした料理は一皿一皿繊細で本格的。肉料理とワインを注文するお客様が多く、料理はアラカルトでもコースでも楽しめる。
「レバームースの滑らかさ、パテの柔らかさに特にこだわっているので、気づいてもらえたらうれしいですね」。
「食べることは幸せ。料理人はその幸せを提供できる仕事だと思っています。それには料理はもちろん、接客や店の雰囲気も大切にしていきたいです」。シェフ自慢の肉料理とワインで幸せな時間を過ごせるに違いない。
RESTAURANT INFO 店舗情報
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四季旬采 NAKANO (しゃるとろ/新宿御苑前)
住所: 新宿区新宿1-12-1 サンサーラ第三御苑103▶︎MAP 電話番号: 03-6380-4240 営業時間: 12:00~14:00(月曜除く)、18:00~23:00(L.O 22:00) 定休日: 日曜日