広東料理が主体のコースを趣ある割烹スタイルで愉しむ
「釉月」の金子祐二さんからバトンを受け継いだのは東日本橋の中華料理店「旬華 なか村」の中村俊徳さん。
名だたる名店で磨いた腕でこだわりのコース料理を提供する。
Photographs_KIYOSHI TSUZUKI
中村さんが得意とするのは、素材の旨味を生かした広東料理。香辛料の強い中華料理を好まない方にもおすすめです。
釉月|馬喰横山 金子 祐二さんより
Profile
中村 俊徳さん
神奈川県出身。調理師学校を卒業後、横浜中華街の「菜香新館」、マンダリンオリエンタル 東京の「センス」、銀座「中華たかせ」などの名店で経験を積む。香港では本場の家庭料理を学び、2021年7月に「旬華 なか村」をオープン。
東日本橋駅から徒歩約3分、隅田川近くの閑静な住宅街に店を構える「旬華 なか村」。店名の雅さ、また店内に設えられた大きなカウンターから一見すると割烹料理屋のようだが、店主の中村俊徳さんが提供するのは広東料理をベースにした本格中華料理。「和の心でお客様をおもてなしする割烹スタイル中華」がコンセプトの店だ。
横浜中華街の「菜香新館」をはじめ、星付きレストランを含む国内の名店、また本場香港でも腕を磨いてきた中村さん。大規模店での厨房も経験したが「きらびやかな雰囲気のお店は充分に経験したので、自分の店はお客様一人ひとりの反応を見ながら料理を提供できるプライベートキッチン形式にしたかったんです」と語る。
同店のディナーメニューは、完全予約制のお任せコースのみ。「広東料理の十八番である海鮮料理をはじめ、各地の銘柄豚などの肉類や季節の野菜を使用した11~13品の料理を提供しています」という中村さん。カウンター越しに客の様子を伺いつつ、料理の提供タイミング、時には量の多寡までも調節するという。
素材の仕入れには豊洲市場に足を運ぶほか、岡山県の契約農家から取り寄せた旬の野菜を使う。ドリンクにもこだわり、8種類の紹興酒のほか、ワイン、クラフトビールなどを厳選。中村さんが香港で直接買い付けた中国茶も種類豊富で、最近では料理と中国茶のペアリングを楽しむ客も増えているそうだ。
オープン2年目ながら確かな味と居心地のよさがファンを生み、週に4度通う常連もいるという。都会の心地よい「隠れ家」として大事にしたくなる店だ。
RESTAURANT INFO店舗情報
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旬華 なか村(しゅんか なかむら/東日本橋)
住所: 東京都中央区東日本橋2-11-7 ラスパシオ東日本橋リバーサイド1F▶︎MAP 電話番号: 03-5846-9830 営業時間: 月~金11:30~13:30(13:00 L.O.)、
月~土18:00~22:00(20:00 L.O.)休業日: 日曜日、祝日 料金: ディナー13,200円(税込・サ別) ※2名以上の完全予約制