和モダンな空間で味わう香り高い蕎麦と一品料理
「西麻布野口」の野口正太朗さんからバトンを受け継いだのは田原町の蕎麦屋「浅草 ひら山」の平山 周さん。 名店で培った蕎麦の腕と、こだわりの一品料理を提供する。
Photographs_KIYOSHI TSUZUKI
以前の修行先で共に切磋琢磨した平山さん。お蕎麦はもちろんのこと一品料理も秀逸です。器も素晴らしく目でも楽しませてくれます。
西麻布野口|乃木坂 野口 正太朗さんより
Profile
平山 周さん
東京都出身。大学時代にニューヨークで見た蕎麦職人の技に感銘を受け、自身の道を決意。「江戸蕎麦 ほそ川」「銀座小十」「銀座 圓(まる)」などで修行を積み、2021年11月に「浅草 ひら山」をオープン。
田原町駅から徒歩3分。下町の落ち着いたエリアに店を構える「浅草 ひら山」。漆喰の壁に白い暖簾、中に入れば「浅草の蕎麦屋」という肩書からは想像できないモダンな空間が広がる。「人と同じではつまらない」という店主・平山周さんのこだわりだ。
両国の名店「江戸蕎麦 ほそ川」で蕎麦打ちの修行を積んだ平山さんは、そこで学んだ麺やつゆの製法に自分らしさを加え、独立した現在もさらなる美味しさを追求している。
「蕎麦はシンプルだからこそ、ごまかしが効きません。それでいて天候や湿度によって毎日状態が違う。いまだに奥深さを感じています」。
蕎麦のメニューは定番の「せいろ」と「かけ」のほか、季節の蕎麦が2、3品。メニュー数を絞ったのは確固たる信念からだ。
「数を増やし過ぎて何でも屋になりたくないんです。お客様にはストレートに美味しい蕎麦を味わって頂きたい」。
蕎麦の実は福井県を始め、千葉県、北海道など各地から取り寄せ十割で打ち分ける。「追加せいろ」を頼んだ客には1枚目と産地の異なる蕎麦を提供するという、心憎い気配りも見せる。
蕎麦のほかには、旬の素材の天ぷらに加えて、一品料理を十品ほど用意している。定番の「玉子焼き」の隣に「鴨ロース花山椒和え」「ニシンと秋茄子炊き合わせ(冬季限定)」など捻りの効いたメニューが並ぶのは、日本料理の名店「銀座小十」「銀座 圓(まる)」でも経験を積んだ平山さんならではだ。
カウンターで蕎麦を手繰ってサっと席を立つ、一品料理と美酒を楽しんでから蕎麦で締めるなど、客の過ごし方は様々だ。「店で『こう過ごしてほしい』という押しつけはありません。それぞれのスタイルで蕎麦や料理を楽しんで頂きたいです」。
RESTAURANT INFO店舗情報
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浅草 ひら山
(あさくさ ひらやま/田原町)住所: 東京都台東区西浅草1-3-14
▶︎MAP電話番号: 03-5830-6857 営業時間: ランチ11:30〜14:30(14:00L.O.)
ディナー17:30〜21:00(20:30 L.O.)※ディナータイムは消費税別途 休業日: 月・火曜日