一本ごとに丹精を込めた焼き鳥を季節感あるコースで
神保町の期間限定フレンチ「anneau」の早川歌輪さんからバトンを受け継いだのは京橋の焼き鳥店「おみ乃 椿」の小美野正良さん。
ミシュラン星を獲得した確かな技術で、炭火焼鳥の魅力を存分に引き出す。
Text_SAYAKA NAGASHIMA. Photographs_MASAMI OHIRA.
逞しい外見からは想像できないような、繊細な季節のお料理を提供する小美野さん。とても素敵なギャップをお持ちです。
anneau|早川歌輪さんより
Profile
小美野正良さん
東京都出身。実家は鰻店だが、 大学卒業後はSEとして会社員に。しかし、自身で何かを成し遂げたいという思いから、兼ねてより興味のあった焼き鳥の世界を志し32歳で目黒の名店「鳥しき」に弟子入り。2017年に独立し押上に「焼鳥 おみ乃」を開店、2019年にミシュラン1つ星を獲得。2021年に「おみ乃 神谷町」を、 2023年10月に「おみ乃 椿」をオープン。
2023年、銀座線京橋駅のほど近くにオープンした「おみ乃 椿」。ミシュランで星を獲得した押上の名店「おみ乃」を手掛ける小美野正良さんの3店舗目だ。小美野さんはかつてSEとして働いていたが、32歳で「自分で飲食店を開きたい」と一念発起。目黒の名店「鳥しき」の門を叩いた。
「知識も経験もない状態で始めるなら、一流のお店で一流の技術を身につけたい。その方が自分の振り幅も大きくなると思い、鳥しきを修業先に選びました」
鳥しきを含め、9年間にわたる修業を経て辿り着いたこだわりは「鶏」「炭」「技」の3つだ。
「鶏は福島県の伊達鶏や秋田県の高原比内地鶏など、納得のいくものだけを仕入れています。炭は紀州備長炭を中心に数種類の備長炭を組み合わせ、絶妙な火加減になるような独自の組み方を採用しています」
さらに「技」に関しては、修業で培った技術に加えて、SE時代の経験も生きているという。
「焼き鳥をベストな状態で焼き上げるためには、部位の特性や炭の状態、火加減、肉の厚みなど、さまざまな要素を考える必要があります。それには感覚に加えてロジカルさも必要であり、その点で過去の経験が役立っていると思う時もあります」
「おみ乃 椿」はおまかせコースを提供するスタイルだが、既存店舗のような明確なコンセプトは掲げていない。
「『おみ乃 神谷町』は焼き鳥と日本料理を軸に据えていましたが、椿は敢えて縛りをなくして自由にやりたいと思っています。和食以外でも季節感を出すことはできますので、洋食や中華のエッセンスを取り入れることもやっていきたいですね」
3店舗目の始動から半年が経過し、すでに「海外進出」という次なる目標も見据えている。「海外で焼き鳥の知名度は高まっていますが、ほとんどが居酒屋のようなお店で本格的な焼鳥店は多くありません。今後は積極的に炭火焼鳥の魅力を海外でも伝えていきたいです」
RESTAURANT INFO店舗情報
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おみ乃 椿
(おみの つばき/京橋)住所: 東京都中央区京橋2-5-17
京橋SKビルB1F ▶︎MAP電話番号: 03-6403-1922 営業時間: 16:30、19:30スタート 休業日: 日・祝日、不定休 料金: おまかせコース16,500円(税込・サ別)
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応募締切:2024年5月6日(月・祝)