東京グルメバトン VOL.94

一宇|飯田橋

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鮨と日本料理の二刀流で新たな和食の道を切り拓く

飯田橋のフレンチ「Jfree」の陣内 翼さんからバトンを受け継いだのは飯田橋の日本料理店「一宇」の濱野紘一さん
鮨と日本料理の両立という、新たなスタイルを追求する。

Text_SAYAKA NAGASHIMA. Photographs_MASAMI OHIRA.

食材との向き合い方、料理人としての生き方が真っ直ぐな濱野さん。ぜひお店に足を運んで、美味しさと楽しさを感じて頂きたいです。
Jfree|陣内 翼さんより

Profile

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濱野紘一さん

静岡県出身。調理師専門学校を卒業後、日本料理の「赤坂菊乃井」「銀座小十」で6年、熊本市のミシュラン2つ星の「鮨 仙八」で7年ほど経験を重ねる。その後、日本料理「八雲うえず」での修業後に独立。2022年「一宇」オープン。

二刀流、という言葉が野球界を賑わせているが、和食の世界にも二刀流に挑む料理人がいる。飯田橋の和食店「一宇(いちう)」の店主・濱野紘一さんだ。

同店ではコース内に鮨と日本料理を織り交ぜて提供する。そこには、超一流と名高い日本料理店と鮨店で修行を重ねた濱野さんならではの思いがあった。

「独立して店を構える際には鮨か日本料理かを選ぶのが一般的ですし、先輩方にも散々『どっちかにしろ』と言われました。でもどちらも極めたいと本気で思いましたし、一つの店で二つを味わえたらいいと考えたので今の形に決めました」

現在は椀物や揚げ物など7〜8品の料理を提供した後、握りと〆の炊き込みご飯、デザートを提供している。型破りではあるが、2023年にはミシュランのセレクテッドレストランに選ばれるなど、その実力は着実に評価されつつある。

「鮨と日本料理って、どっちもエースなんですよ。だから一つの献立に落とし込むのがなかなか難しい。現在は日本料理と鮨を6対4の割合にしていますが、まだまだ試行錯誤中です。献立としては多分めちゃめちゃなことをしていて、そのぶん批判もされるのですが、それも含めて一宇だと思って好きになってくれる方が足を運んでくれればいいなと思います」

食材は豊洲市場での仕入れをメインに、かつての修業先だった熊本からも地場物を直送で仕入れている。そして濱野さんが何より大切にしているのは、組み合わせの妙だ。

「とびきりの食材じゃなくても、素材同士や調味料との組み合わせ次第で素晴らしく美味しい料理になる、というのが好きなんです。だからといって奇をてらおうとは思いませんが、ありふれた食材でも組み合わせを工夫することで、お客様に新たな発見や感動をお届けできたら嬉しいですね」

和食界の常識を覆すべく精進を重ねる、二刀流の異端児。店の発展とともに、今後の進化に期待が高まる。

一宇

RESTAURANT INFO店舗情報

  • 一宇
  • 一宇
    (いちう/飯田橋)

    電話番号: 03-6280-7047
    住所: 東京都新宿区神楽坂2-22 1F
    ▶︎MAP
    営業時間: 17:30~23:00
    休業日: 月曜日、不定休
    料金: コース2万3,000円(税・サ込)

 

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※2024年10月1日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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