TOP ライフスタイル レーシングドライバーJuju(こと、野田樹潤)世界選手権レースで戦う!

レーシングドライバーJuju(こと、野田樹潤)
世界選手権レースで戦う!

写真:@Triple Tree Racing

モータースポーツの世界で〝史上最年少〞〝日本人女性初〞という記録を
叩き出し続けているJujuさん。女性であることの〝ハンデ〞をものともせず
正々堂々戦い続け、時に悔しい経験も乗り越えながら目指す未来とは?

Text_YUKI KATORI.
Photographs_HISHO HAMAGAMI.

PROFILE

Juju
Juju(野田樹潤)

2006年東京生まれ、岡山育ち。父は元F1レーサーの野田英樹。3歳でカートに乗り始め、2023年にF1の登竜門といわれるEURO FORMULA OPENに出場し、大会初の女性優勝者となる。同年Zinox F2000(旧イタリアF3)で史上初の年間女性チャンピオンを獲得。2024年アジア最高峰のスーパーフォーミュラデビュー。2025年、フォーミュラEのテスト走行にジャガーTCSレーシングから参加。経済誌Forbes JAPAN「世界を変える30歳未満2024」に選出。日本大学スポーツ科学部在学中。

父の背中を追って
レーシングドライバーの道へ

そのまっすぐな瞳には迷いが見えない。19歳にして、厳しい勝負の世界で戦い、結果を残しているからだろう。父、野田英樹さんの背中を追って、自分もプロのレーシングドライバーになろうと決めたのは、わずか5歳のときだったという。

「自分ではあまり覚えていないんですけど、父の引退レースで花束を渡しに行ったときに、『次はワタシだから』って言ったそうです。カートに初めて乗った時に車をコントロールするのがとにかく楽しくて、どんどんのめり込みました。モータースポーツの競技人口は圧倒的に男性が多くて、女性は通用しないと考える方もすごく多くて、女性だってレースはできるんだっていうことを証明するところからのスタートだったので、難しさはたくさんありました。でも、女性ファンが『勇気をもらいました』なんて言ってくださると、頑張る意味があるんだと思いますし、前例がないことにチャレンジしているという、やりがいもすごく感じています」

上位カテゴリーのレースになるほど、男性でも体力的負荷はかなり高くなる。華奢な体のどこにそんなパワーが隠されているのだろう。

「父も、『その体で何で走れるんだ?』って言います。3歳でレースを始めて、どんどん早い車に乗るようになって、頭でなく体で乗りこなすコツを覚えてきたのかなと思います。コーナーでは凄いGがかかるので、普通はそれに抵抗するために力を込めるのですが、私はGに身を任せるスタイルで乗るので、リラックスした状態でドライブできているのかもしれません。ただ、レギュレーションやレーシングカーの仕様はまだまだ男性が基準です。少しずつ改善されてきてはいますが、もう少し公平になるといいなとは思っています」

目の前のことにベストを尽くし
目指すは世界選手権!

2024年には最年少かつ日本女性として初めて「スーパーフォーミュラ」に参戦。新生チームで臨んだ2025年シーズンの目標は、「予選Q2突破」と「ポイント獲得」だったが、達成には至らなかった。それでもJujuさんの表情は明るい。「2025年はシーズン直前に急遽立ち上げたチームでの参戦で、難しいチャレンジになると覚悟はしていました。技術も経験も追いつかない中で、チームの全員がモチベーション高くできることを積み重ねました。目標が達成できなかった悔しさはもちろんあります。でも、最終戦では、フリー走行と予選での不調を決勝でしっかり改善できましたし、他のトップドライバーと少しずつバトル(接近した車両同士による先行争い)もできるようになって、1年やってきたことが実になっている実感が持てました。もちろん、私たちが目指しているのはもっと高い場所なので満足はしません。夢は世界選手権で活躍できるドライバーです。F1もフォーミュラEも耐久レースも……、さまざまなカテゴリーから乗ってほしいと声がかかるドライバーになりたい。今、自分が置かれている環境のなかでベストを尽くしていけば、必ずたどり着けると信じています」

Memorable Words

エンジンの音やガソリンの匂い……
目の前で見るレースの迫力は特別なので
ぜひサーキットに足を運んでみてください。

私の活動をきっかけに、モータースポーツに少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。サーキットで見るレースは、動画とはまったく違うワクワク感があるんですよ。レース中の車の中からも、意外とファンの皆さんの姿は見えるんです。応援してくれる皆さんの存在は、私だけじゃなくてチーム全員のモチベーションにもなっています。

  • プロレーシングドライバーになると決意した5歳のJujuさん。後ろはお父様の英樹さん。この年、カートレースの30cc/40ccクラスでダブルチャンピオンを獲得。プロレーシングドライバーになると決意した5歳のJujuさん。後ろはお父様の英樹さん。この年、カートレースの30cc/40ccクラスでダブルチャンピオンを獲得。
  • 2023年のEURO FORMULA OPENで、女性初の優勝者となった。2023年のEURO FORMULA OPENで、女性初の優勝者となった。

スーパーフォーミュラで力走するJujuさん。
スーパーフォーミュラで力走するJujuさん。
写真:すべて@Triple Tree Racing

野田樹潤オフィシャルサイト
(外部サイト)

※2026年1月6日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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