1日15本限定、特別感あふれる老舗の逸品
Texts_SAYAKA NAGASHIMA. Photographs_HIDE NOGATA.
取引先への訪問やホームパーティーの手土産には、一目置かれる「特別感」のある品を選びたい。なかでも、老舗の逸品であればその存在感はいっそう際立つ。そんな場面にふさわしいのが、資生堂パーラー 銀座本店ショップ限定の「スペシャルチーズケーキ」だ。
資生堂パーラーのチーズケーキは、1978年の販売開始以来、今もなお愛され続けるロングセラーだ。「日本人の嗜好に合う上品な甘さ」と「なめらかさと重厚感を併せ持つ食感」を追求し、ビスキュイ生地でチーズフィリングを包み込むスタイルを採用。一口サイズの個包装という手軽さも相まって、銀座の定番手土産として広く親しまれてきた。
この定番を、さらなる高みへと昇華させたのが、1997年に誕生した「スペシャルチーズケーキ」である。通常版をはるかに凌ぐ圧倒的なチーズクリームの量を誇り、厚みのある堂々たるフォルム、手に取った瞬間に伝わる重厚な質感からも、その特別感は明白だ。ナイフを入れれば確かな抵抗感が感じられ、クリームの高い密度ときめ細やかさが直感的に伝わってくる。ビスキュイ生地には北海道産小麦粉を、チーズクリームにはデンマーク産クリームチーズとサワークリームを惜しみなく用い、濃厚でありながら、口の中でほどけるような口どけを実現している。
1日15本限定、さらに予約やオンライン購入も不可という希少性も、このケーキの特別感を際立たせる。早めの時間帯に完売することも多く、入手は決して容易ではないが、それでもなお手に入れたくなる逸品だ。
資生堂パーラーらしいモダンな外箱。側面には「資生堂パーラー銀座八丁目」の文字が印字され、限定感を引き立てる。
チーズの濃厚さが伝わる、しっとりきめ細かな断面。