ヘリコプターで行くランチクルージング日本料理柚木元 - AFFLUENT-アフルエント | 人生をより豊かにする大人のためのハイエンドメディア

柚木元のシグネチャーメニュー「四季のくま鍋」。木の実などを食す熊の脂は、意外にもさらっとしていて甘く極上の味。冬は72時間かけて炊いた熊の白湯スープに、甘みが増した長野県産の松本一本ねぎ、柚子と共にいただく。滋味深い味わいが魅力。

南信州の豊かな自然と食文化が生み出す
唯一無二のジビエ料理を満喫

今、自然の恵みを楽しめる、地方レストランへの注目度が高まっている。
その土地その時期にしか出会えない食材を味わう体験はまさに最高の贅沢といえるだろう。
南信州にある「日本料理柚木元」も注目の店の一つだ。

PROFILE

店主萩原貴幸さん

1978年長野県飯田市生まれ。大学卒業後、滋賀の名料亭「招福楼」で修行を積み、実家の「日本料理柚木元」に入店。2008年柚木元を正式に継承。2019年から5年連続で「The Tabelog Award」シルバーを受賞しているほか、2021年農林水産省「料理マスターズ」に選出、ジャパンタイムズ主催の「Destination Restaurants 2021」を受賞。

images

アルプスを望む自然豊かな南信州・飯田市。東京から車で約4時間ほどかかるこの地に、今、国内外の食通たちがこぞって足を運ぶ店がある。「日本料理柚木元」だ。

店主の萩原貴幸さんは数々の名料理人を生んだ「招福楼」で腕を磨いた後、父が開いた店「柚木元」を継いだ。遠方から足を運んでくれる人たちの想いに応えようと、父の代から信頼を寄せる生産者から朝どれの野菜や山菜、キノコ、天然の鮎などの川魚、ジビエなど、この地ならではの旬の食材にこだわり、信州の食文化を交えた料理を提供している。中でも「柚木元」を代表するジビエ料理は、海外からわざわざ足を運ぶ人がいるほどの絶品。特にくま鍋はシーズンの冬だけでなく、春には花山椒、秋にはキノコなど四季ごとに合わせる食材を変え、通年で楽しめるように趣向を凝らしている。その他、八寸やおやき、デザートなど次々と供される料理はみな繊細で美しく、食材の旨味とともに身体に染みわたっていくものばかりだ。

極上の料理とお酒、落ち着いた個室、美しい庭園、陶器、細やかなおもてなし、その全てで最高の時間を約束してくれる「柚木元」。ここでしか出会えない体験は、遠くからでも訪れる価値と魅力に満ちている。

落ち着いた庭園を臨む個室。柚木元では、料理、器、装飾、庭園、その全てで四季の流れや自然の美を表現する。「侘び寂び」と「モダン」が融合した空間で、非日常を味わえる。
店の看板の傍らには、店名の由来でもある柚子の木が植えられている。
信州の食文化を日本の四季で表した「冬の八寸」。椿の花を模した信州サーモンや、節分をイメージした大根と椎茸など、目でも楽しめる遊び心が心憎い。
祖母から受け継いだレシピで作られる、長野県の郷土料理「おやき」。こちらも季節で具材が変わるが、この時期は旨味の強いイノシシ肉にリンゴを合わせた珍しい一品。