おいしさの秘密はかつ・パン・ソースの三“味”一体
Photographs_HIDE NOGATA.
かつサンドといえばまい泉!の呼び声高い、とんかつ まい泉の「ヒレかつサンド」。いつでもどこでも食べられる手軽さとおいしさで圧倒的な人気を誇る逸品だ。
創業は1965年、有楽町の日比谷三井ビル地階で10坪のカウンターだけの店からのスタートだったそうだ。近くにある東京宝塚劇場で幕間にかつサンドの提供を始めたところ、手や口を汚さず片手で食べられると評判になり、観客だけでなく宝塚歌劇団のスターたちにも、「ちょうどいいサイズで化粧くずれなく食べられておいしい!」と注文が入るように。当時、劇場の楽屋へは男性の出入りは禁止されていたのだが、配達の際だけは許され配達員たちが大いに喜んだ!というエピソードも残っている。現在は都内を中心にレストランを展開するほか、首都圏の百貨店・駅ビルなどでテイクアウトのヒレかつサンドが販売されている。
“箸で切れるほど、やわらかなとんかつ”の秘密は、良質な飼育環境と飼料で育てられた豚のヒレ肉を丹念に筋切りしていること。旨みたっぷりのソースは創業当時からのレシピで、野菜や果物をベースに丁寧に仕込んでいるのだ。ソースを付けるタイミングもポイントで、揚げたかつはソースの風味が飛ばないよう、人肌程度に冷ましてからソースにくぐらせている。この一手間で、ソースがしっかりと衣になじみ風味の良いヒレかつに仕上がるというわけだ。さらにヒレかつ&ソースと相性のいいパンまでがオリジナルというから秀逸だ。ヒレかつ、ソース、パンの3つが主役となり、三“味”一体(まい泉では三味一体で表現)のおいしさを醸し出している。
おなじみのテイクアウトの箱入り、レストランで提供されるふんわりとやわらかいパンに挟まれた出来たてのヒレかつサンド、ぜひ一度食べ比べてみていただきたい。
3切 539円(税込)※レストランで提供される「ヒレかつサンド」
とんかつ まい泉 青山本店レストラン
TEL:120-428-485
URL:https://mai-sen.com/