空気を洗うという斬新な発想、部屋と調和するタンクレス加湿器
Photographs_HIDE NOGATA.
空気が乾燥する冬の手軽な乾燥対策として人気の加湿器。一方で、加湿器においてはデザインと機能性がほぼトレードオフの関係にあり、デザイン性の高いものは給水やタンク掃除などの手入れが面倒な場合が多い。そんな中、デザインと機能性を両立しているのが、バルミューダの加湿器「Rain」だ。
元ミュージシャンの寺尾玄氏が2003年に立ち上げたバルミューダは、クオリティの高いデザインと、既存の大手家電メーカーにはなかった独創性が特長だ。2010年には、静音化のためDCモーターを採用した扇風機「GreenFan」が大ヒット。その後もトーストを科学的な目線で追求し、独自のスチームテクノロジーを搭載した「BALMUDA The Toaster」が2015年のグッドデザイン賞で金賞を受賞するなど注目を集めている。
そんなバルミューダの精神を体現する加湿器が「Rain」だ。まず目を引くのが、丸みを帯びたシンプルなデザイン。取り外し可能な給水ボウルを内部に配することで、ミニマルな見た目と手入れのしやすさを実現した。操作方法もユニークで、本体上部のコントロールリングを回したりクリックしたりすることで基本的な操作を全て行える。加湿方法はより自然に近い気化式で、「空気を洗う」というコンセプトの通り、本体下部から取り込まれた空気は、除菌機能をもつ酵素プレフィルターと水を含んだ加湿フィルターを通過することで、湿度を含んだ清潔な空気となり送り出される。25㎡の部屋における試験では、30分で85%、90分で91%のウイルスや細菌を除去することが実証済みだ。加えて消費電力は一般的なハイブリッド式加湿器の1/10程度と環境にも配慮している。
加湿器は夏のエアコンによる乾燥対策や、春秋の花粉症対策にも有効だ。一年を通じて部屋に置くものだからこそ、機能性はもちろん、デザイン性にもこだわりたい。