宇宙開発の加工技術を日常に、超精密構造の一枚刃カミソリ
Texts_SAYAKA NAGASHIMA.
photographs_HIDE NOGATA.
一日の始まりに、鏡の前に立ち、髭を落とす。それをただの習慣と捉えるか、あるいは自分を整える儀式と捉えるかで、その時間の意味は大きく異なる。繰り返す日々の行為を、より上質な時間へと変えてくれるのが、HENSON SHAVING(ヘンソン シェービング)の「HENSON AL13」だ。
HENSON SHAVINGは、カナダ・オンタリオ州に拠点を置く精密加工企業によって設立された、高精度なシェービングツールブランドである。母体となる企業はCNCマシニング技術を核とした金属加工を得意とし、宇宙船や火星探査機の部品製造といった、極めて高い加工精度を要求される領域で実績を積んできた。その精密加工の思想とノウハウを日常のツールに応用することで誕生したのが「HENSON AL13」だ。
「HENSON AL13」には、剃り味の異なる3モデルが用意されている。パーツには高精度なCNCマシニングにより航空機グレードのアルミニウムをミクロン単位で削り出した素材を使用。刃の露出量やブレードギャップは、公差±0.005mm、髪の毛の太さの約400分の1という精度で仕上げられている。この設計により刃が常に一定の角度と圧で肌に当たり、負担を最小限に抑えながら深剃りを実現。オールメタル構造のため錆びにくく、長期使用にも耐えうる仕様となっている。
シルバー(Aircraft Aluminum)、カッパー(Copper)、ジェットブラック(Jet Black)など7色のバリエーションがあり、気分や好みで選ぶのも楽しい。日々のシェービングを豊かな時間へと変えてくれる、機能性と美しさを兼ね備えた一本だ。
スタンダード、深剃り、超深剃りの3モデルがあり、0.033mm~0.11mmという繊細な刃の露出度で調整されている。
ボディ、刃、ヘッドのシンプルな構成で、工具を使わず分解や洗浄が可能。