「パチン」ではなく「さくっ」と切れる、次の手入れが待ち遠しくなる爪切り
Photographs_HIDE NOGATA.
散髪や髭剃りなどと同様に、身だしなみの一環として行っている爪の手入れ。一方で、爪切りをきちんとした“道具”として意識したことがある人は少ないのではないだろうか。そんな固定観念を覆すほどの存在感を放つ爪切りが、素材から製法までこだわり抜いて作られたSUWADAの「つめ切り」だ。
SUWADAブランドを掲げる諏訪田製作所は、1926年にニッパーの前身とも言える、釘の頭を切るための「喰切(くいきり)」と呼ばれる道具の鍛冶屋として創業した金属加工会社だ。90余年にわたり「刃と刃を合わせて切る」ニッパー型刃物の製造に特化した製品を生み出しており、商品開発・材料選びから仕上げまでを自社の職人が行うことで、脈々と高い品質を受け継いでいる。
同社の技術力を生かした爪切りは現在20種類以上が生産されており、「クラシック」はそのスタンダードモデルだ。カスタムナイフや庖丁にも使用される高強度・耐摩耗性・強靱性を兼ね備えたステンレス刃「ハイカーボンステンレス刃物鋼」を採用していることに加え、刃と刃を隙間なく合わせる「合刃(あいば)」の高い技術力により、他とは一線を画す切れ味を生み出している。その切れ味は比類なく、「パチン」ではなく「さくっ」という表現がしっくりくる。あまりの切れ味の心地よさに、次に手入れする日が待ち遠しくなるほどだ。切り口はヤスリがけが不要なほど滑らかで、手入れ時の爪の飛び散りも少ない。
刃の摩耗は少ないが、それでも切れ味が悪くなってしまったり、落として刃先が曲がってしまったりした場合には、いつでも研ぎ直しや修理を依頼できる。日常で手にする機会が多いだけに、改めて長く愛用できる“道具”として爪切りを選んでみてはいかがだろうか。