大和文化圏と琉球文化圏が交わり、多様な民俗芸能が残る鹿児島。
独自の風土が生んだ、ローカルな神々に会いに行く。
独自の風土が生んだ、ローカルな神々に会いに行く。
災いから人々を守るため、異界から訪れる離島のユニークな神々
年に一度、人々の元を訪れ厄を払い、幸福をもたらす「来訪神」。日本各地には多くの来訪神行事があり、有名な「男鹿のナマハゲ」など10件の行事はユネスコ無形文化遺産に登録されている。そのうちの「悪石島のボゼ」「薩摩硫黄島のメンドン」「甑島のトシドン」の3件は鹿児島県に伝わるもので、離島が多く異文化の交わる立地が独自の民俗芸能を生んだとされている。旧暦7月16日に現れる「ボゼ」は、先端に赤い泥をつけた「ボゼマラ」という長い棒を持ち観衆を追い回す。この泥をつけられると悪魔払いのご利益があるとされ、お盆に寄ってきた悪霊を追い払い、日常の世界に戻す役目があるという。こうした地域の風土が生んだ神々には、原始的だからこその神秘がある。敬意をもって見学しよう。
開催情報
ボゼ祭り
日程:2023年8月31日(木)
開催地:鹿児島県鹿児島郡十島村悪石島
硫黄島八朔太鼓踊り(メンドン)
日程:2023年9月15日(金)
開催地:鹿児島県鹿児島郡三島村硫黄島
甑島のトシドン
日程:2023年12月31日(日)
開催地:鹿児島県薩摩川内市下甑町