写真提供:岡山県観光連盟
一面に広がる黄金色の光に、自然の美しさと儚さを見る。
静寂の中に現れる10日間だけの絶景
小さな命をつなぐ黄金色の森
夏の風物詩、ホタル。日本では水辺に生息するゲンジボタルやヘイケボタルが広く知られているが、「森のホタル」と呼ばれる金ボタル(ヒメボタル)をご存じだろうか。林や草地の落ち葉の下に棲む陸生のホタルで、人目につきにくく一般にはあまり知られていない。そんな金ボタルの生息地として有名なのが、岡山県新見市にある天王八幡神社の境内とその周辺だ。例年7月10日前後の10日間が発生のピークで、日暮れとともに黄金色の光を放ち乱舞する光景が見られる。しかし近年は環境の変化により、その数は減少傾向。地元のボランティア団体などにより懸命な保護活動が続けられている。暗闇に輝く儚い光は、決して人間に見せるためではなく、金ボタルの命を繋ぐためのもの。ルールを守って観賞しよう。
神社の森に舞う金ボタル。飛んでいるのは雄で、雌は後翅(こうし)が退化しているため飛べず、地上や草の茎、枝の上などで光を放ち、雄を待つ。
写真提供:BlackRabbit3 / PIXTA(ピクスタ)金ボタルは他のホタルに比べ体が小さく、1~2mほどの高さしか飛ばない。フラッシュのような点滅する光を放つのも特徴。
写真提供:ひろし58 / PIXTA(ピクスタ)
天王八幡神社
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住所: 岡山県新見市哲多町蚊家1708 交通: JR野馳駅よりタクシー約25分 ◎ホタル観賞は21:00頃まで
◎土・日曜日は撮影禁止
◎生息地内への立入禁止
◎ホタル保護のため、懐中電灯など光を放つ機器、殺虫剤、虫よけスプレー、煙草などは使用禁止
◎ホタルの発生時期・期間はその年によって変動ありお問合せは、金ボタルを守る会(https://www.kinbotaru.jp/)まで
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