TOP TREND EYE 【投資のはなし】第9回:相場下落時の値動きで見る、資産の分散の有効性

【投資のはなし】第9回:相場下落時の値動きで見る、資産の分散の有効性

2025年4月上旬に、米国のトランプ大統領が新たな関税政策を発表し、その直後から金融市場は混乱状態に陥りました。その結果、相場が大きく動きましたが、世界中のさまざまな資産に分散して投資していた場合、株式のみに投資をしていた場合と比べて、下落幅を抑えることができていました。
 
今回は、最近の相場を例に、資産の分散の効果を解説します。

〜 Supported by ウェルスナビ 〜

株価は下落した局面でも、金の価格上昇などにより全体の下落幅が抑えられた

次のグラフは、今年1月1日から4月末までの期間に、株式、債券、金、不動産などの価格が、どのように動いたのかを示したものです。4月上旬に新たな関税政策が発表されたことを受けて相場は急落しました。

株式、債券、金、不動産といった資産の種類ごとの価格推移

株式、債券、金、不動産といった資産の種類ごとの価格推移

2025年1月1日~4月30日の期間において、「ウェルスナビ」が投資対象としているETFのうち、各資産クラスに対応する以下の銘柄の値動きを分析。円換算ベース、手数料年率1.1%(税込み)控除後、配当込み

  • VTI:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
  • VEA:バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF
  • VWO:バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF
  • AGG:iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF
  • GLD:SPDR ゴールド・シェア
  • IYR:iシェアーズ 米国不動産 ETF

(出所:Bloombergよりウェルスナビ作成)
※検証結果は過去データに基づき計算されたものであり、将来の運用成果等について示唆・保証するものではありません。

グラフからは、それぞれの資産が異なる値動きをしていることが見て取れます。4月上旬には、年初と比べて米国株の価格が2割ほど下落しました。その一方で、金の価格は年初から比べて上昇しています。また、米国株と比較すると、日欧株や新興国株などの下落幅は緩やかなものだったと言えます。

リスクの取りすぎには注意

相場が大きく動くタイミングを見てみると、分散投資の効果が改めて実感できるのではないでしょうか。たとえば、普段から米国の株式だけに投資をしている場合、今回のように、米国の景気に大きな影響を受けることになります。また、米国株に限らず、1つの資産に集中して投資をすると、相場が急落した時に、許容できない損失を被ってしまう可能性があります。

そのような事態を避けるためには、リスクの取りすぎを防ぐことが大切です。高いリスクを取ると大きく値下がりしやすく、4月上旬のような相場下落時に、急激に資産を減らしてしまうことにもなりかねません。

分散投資で、予めリスクを抑えておく

リスクを抑えるために有効なのが、値動きの異なるさまざまな資産を組み合わせる分散投資です。先ほどのグラフでお見せしたように、同じ株式でも、米国株と日欧株では値動きが異なります。たとえば、世界全体の株式に投資をすれば、特定の国や地域の株式だけに投資をした場合と比べて、リスクを抑えられます。

さらに、株式だけではなく、債券や金、不動産など、株式とは値動きが異なる資産にも投資をすることで、よりリスクを抑えられます。

金融の世界は不確実性が高いため、大きな相場の下落を事前に予測するのは難しいと言えます。だからこそ、いつ大きな相場の下落が起こっても許容できない損失を負わないように備えておくことが大切です。

予めさまざまな資産に分散して、リスクを抑えながら長期投資を続けていきましょう。

ウェルスナビは「働く世代に豊かさを」というミッションのもと、世界標準の資産運用がおまかせで実践できるロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」を開発・提供しています。「⻑期・積⽴・分散」の投資で、リスクを抑えながら、中⻑期的に資産を増やすことを目指します。テクノロジーを活用し、働く人々のお金の悩みを解決する次世代の金融プラットフォームの構築を目指しています。

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※2025年6月9日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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