TOP MAGAZINE特集 台湾-煌やかなる島へ

台湾-煌やかなる島へ

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百色彩の旅情に浸る至福の台湾旅

日本人は台湾が大好きだ。
海外旅行先の人気ランキングでも常に上位にランクする台湾。
ハイテク産業の成長で、ダイナミズムに動く大都市圏をもちながら、なぜか古き良き安らぎ、“昭和的”な郷愁を感じさせてくれる場所。
南国気質で大らかな人々は、とびきりの笑顔と、時に流暢な日本語で私たちを迎えてくれる。
そんな台湾の街や人が醸しだすエネルギッシュな“気”に触れれば、瞬く間に元気を取り戻せる。
歴史的建造物や夜市に温泉も豊富と、観光スポット目白押しな上、食や癒しの魅力も満載と来れば、訪れない理由はないではないか。東京から直行便で約4時間半。ふと思い立っての週末旅行も実現できてしまうのが、台湾旅の醍醐味だ。

ちょっと旅がしたい。
今こそ、台湾へ行こう!

高雄 台湾情緒あふれる南国の港町

中央駅のような存在の美麗島駅は、米国の旅行サイトで、世界で最も美しい地下鉄の駅2位に選出されている。地下コンコースには4500枚ものステンドグラスが埋め尽くされた虹色の光のドームが人々を迎えてくれる。

 台湾の大都市の中で最も南に位置し、真冬でも最高気温が28度前後という、温暖な気候に恵まれている台湾第二の都市が、高雄だ。

 台湾海峡に面した高雄は、まさに港とともにその歴史を重ねてきた街である。南国的な情緒とともに、最も台湾的気質を感じられる街としても知られ、大都市ながらも人々は〝台湾的な〞価値観を守り、街を歩く人々の多くが今も国語(台湾で話されている中国語)ではなく、台湾語で話すのを好むといわれている。人情味にあふれ、人懐っこく、そして、商人気質に溢れる高雄の人々。台湾の大阪ともいわれる所以だ。

 街をゆったりと流れる愛河の流れ。高雄の街は、この河をはさんで西に広がる旧市街、そして、東側に広がる新市街に二分される。かつての港町の風情が色濃く感じられる西側の旧市街から、第二次世界大戦後に栄えた新市街の高層ビル群を眺めるのも乙なものだ。

 新市街の魅力は、台湾の大阪とも言われるだけあって、商業施設の充実ぶりと街にあふれる活気だ。区画がはっきりしており、地下鉄網もわかりやすく、初心者でも迷うことなく観光が出来る点が嬉しい。

 台湾名物、夜市を楽しむなら、高雄の六合夜市に足を運んでみよう。夜市をそぞろ歩くのが何よりも楽しみという高雄の人々が生みだす南国らしいエネルギーとパワーが感じられるだろう。また、夜市の屋台はもちろんのこと、街のあちらこちらで、鮮度抜群の海鮮料理を味わえるのも高雄の魅力だ


高雄の北約10Kmに位置する蓮池譚。湖沿いに、パワースポットとして名高い龍虎塔や春秋閣・五里亭、孔子廟などがあり、約5Kmの遊歩道を散策しながら廻れる。夕方には、湖に映る絶景の夕陽も美しい。


港町高雄のシンボル、六合夜市。


南国高雄らしく、盛沢山のフルーツがあちらこちらに並ぶ。


高雄の夜。都会の港町らしく華やぐ。河沿いも、港も美しくライトアップされ、クルーズ船での遊覧も楽しめる。

台中 台湾で住みたい都市No.1

台中国家歌劇院。台中の新しいランドマーク。日本人建築家、伊東豊雄氏による設計。個性的な曲線が印象的だ。

 台北、高雄に次ぐ台湾第三の都市台中。近年商工業で発展し、今、台湾で最も成長を遂げている都市だ。特に古い建物を改装して生まれ変わったカフェやアートスポットなどの洗練が、台中の街の進化を物語っている。

 平均気温が23度と、四季を通して温暖な気候に恵まれ、市民一人あたりの緑地面積も台湾トップを誇り、「台湾の人が住みたい都市No.1」として注目されている。台北のような都会的な姿と、穏やかな緑園都市の雰囲気が混在したその独特な雰囲気が、人々を惹きつけてやまないという。また、充実した大学や博物館の施設など文化都市としての相貌も際立ち、特にアジア最大の広さを誇る国立台湾美術館や、台中市政府近くに堂々とたたずむ街の新しいシンボル、オペラハウスは圧巻だ。

 台中は台湾グルメのトレンド発信地としても知られる。ご存知タピオカミルクティーや、茶藝館など、世界に知れ渡る台湾名物の発祥地であり、餅やタコ焼きなどB級的ジャンクフード天国でもある。そんな流行発信の地とされるのが逢甲夜市。ぜひ訪れてみたい場所の一つだ。

 レトロ好きには、日本統治時代の建物である「宮原眼科」がお薦めだ。改装したスイーツショップは、リノベーションスポットのシンボル的存在としても絶大な人気を博す。ここでは絶品アイスクリームを味わいたい。そう、台中は、今や台湾お洒落スイーツとソウルフードのメッカなのだ


[1].台中のリノベーション空間のシンボル的存在であるスイーツショップ「宮原眼科」。レトロモダンな建物の内部は、ヨーロッパの図書館のようだ。
[2].館内のアイスクリームコーナー。
[3].台中は知る人ぞ知るかのタピオカミルクティー発祥の地だ。生みの親「春水堂」の本店はこの街にある。


台中の文化発信地、台中創意文化産業園区。今、最も台湾で進化している街、台中は、若きクリエイターたちを惹きつけてやまない。モダンアート的なセンスが光る若手アーティストのギャラリーやアンティークショップなども多数存在する。


国立自然科学博物館の熱帯雨林温室もこんなにお洒落。

台北 台湾の魅力が凝縮されたポータルサイト

台北駅の南側には、台湾の生みの親、蒋介石を記念して建てられた中正紀念堂や国立台湾博物館、旧台湾総督府など、華麗なる中華様式や日本統治時代の様式を誇る壮大な歴史的建造物が数多くたたずんでいる。

 ハイテクを駆使した高層ビル群の合間にひしめく路地裏の情景や屋台街の喧騒。極彩色の古刹の数々。かつての歓楽街の面影を色濃く遺す街の賑わいや、問屋街――。

 一つの都市で、彩色豊かな個性あふれる街の情景があちらこちらに見られるのも台北の魅力だ。そして、台北駅の南側に威風堂々とたたずむ多くの歴史的建造物は、台北の歩んできた歴史のダイナミズムを感じさせてくれる。
歴史に圧倒されても、緩やかにリラックスできるスポットがたくさんあるのも台北らしい。

ご存知、マンゴーかき氷や杏仁豆腐など、路地裏の雰囲気の良いカフェで気軽にブレイクできる。特に若者に人気の永康街には、名物のデザート店が多数ひしめいている。ここにはかの有名な小籠包の店、「鼎泰豊」の本店や、牛肉麺・刀削麺の名店もあり、ぜひ立ち寄ってみたい。
 台北観光で忘れてはならないのが、郊外の街めぐりだ。台湾最大のスケールを誇る士林夜市や故宮博物館は、台北の北側の郊外にたたずむ。ストリートグルメと国宝級の至宝を一日で存分に堪能できる楽しみはここ台北でしかないだろう。九份では、〝ノスタルジック台湾〞の真骨頂を堪能してほしい。

〝じっとしている時間がもったいない〞と思わせるほど様々な魅力にあふれる台北。休暇なれど、朝から晩までびっしり予定を入れずにはいられないというのが唯一の悩みかもしれない…。


台北東部に位置する新都心、信義地区にある都市のランドマーク「台北101」。89階にある屋内展望台からの絶景を楽しみたい。古き良き町並みとの絶妙なコントラストも台北ならではだ。


かつて金鉱の街として知られた九份は、1989年の映画「非情城市」での露出によって注目を集めた。後に、映画「千と千尋の神隠し」に登場する一場面を彷彿させる情景としても話題に。夕暮れ時のノスタルジックな情景は訪れる人々の心を打つ。



台北最強のパワースポットと言われる龍山寺。萬華地区にあり、270年余の歴史を持つ台北で最も古い寺だ。道教の神々も多数祀られており、学問・商売・安産・縁結びなどを願って、参拝する人が絶えない。

台湾随一の温泉地 北投温泉

日勝生 加賀屋のロビー。日本にいるかのように感じさせてくれる豪華なしつらえ。

日勝生 加賀屋で歴史ある名湯に浸る

 清朝末期に発見され、台湾の温泉文化発祥の地となった北投温泉。台北の北、約10Kmに位置し、白硫黄泉、青硫黄泉、鉄硫黄泉の三種類の泉質を持ち、中でもラジウムを含む強酸性硫黄鉱泉(青硫黄泉)は、秋田県の玉川温泉同様、希少価値の高い名湯だ。

 その北投温泉でぜひ泊ってみたいのが、100年の歴史を持つ日本の老舗温泉旅館のもてなしを味わえる「日勝生 加賀屋」だ。ここはご存知石川県七尾温泉の名宿「加賀屋」の姉妹館である。台北の郷愁的な風情と名湯に浸りながら、日本の「もてなし」でくつろぐ。あえて台湾で、能登の伝統的な調理法を用いた懐石に舌鼓を打つのも悪くない。


加賀屋の温泉は美人湯と呼ばれる「白硫黄泉」で、美肌や疲労回復などの効能があるとされている。


数寄屋造りの客室は全室源泉かけ流しの内風呂が備わっている。


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※2021年11月30日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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