TOP MAGAZINE日本を巡る 美山 かやぶきの里|京都府南丹市

美山 かやぶきの里|京都府南丹市

写真提供:一般社団法人 南丹市美山観光まちづくり協会

京都市街から車で約一時間半、今も昔も変わらぬ生活が守る茅葺民家の絶景。
自然と共に生きる暮らしの“豊かさ”に触れる。

150年以上もの時を超えて住民たちの生活が守り続けた日本の原風景

深緑が美しい里山の麓、まるで昔話のような茅葺屋根の民家が建ち並ぶ「美山かやぶきの里」。集落にある家屋のうち約40棟が茅葺で、多くは江戸~明治に建てられたという。しかも、そのほとんどが今も人が暮らす民家だ。集落には共同の茅場があり、茅葺屋根に使うススキは住民が世話をして育てている。春から夏に育ったススキを秋冬に刈り取って茅場で乾燥させ、春になれば乾燥した茅をしまう。そんなふうに、この地ではススキとともに一年が巡る。この「茅採取」と「茅葺」の技術は、令和2年にユネスコ無形文化遺産にも登録された。こうした昔と変わらぬ暮らしこそが、この美しい景観を守り続けている。物語のワンシーンのような絶景の中に、人々の生活の息づかいが聞こえてくる。

  • 茅は通気性と断熱性に優れ、夏は涼しく冬は暖かい。約20年に一度葺替えられ、古くなった茅は土に還り、畑の良い肥料となる。

    茅は通気性と断熱性に優れ、夏は涼しく冬は暖かい。約20年に一度葺替えられ、古くなった茅は土に還り、畑の良い肥料となる。

  • 四季折々に表情を変える里山。集落全体が国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。集落には茅葺民家に泊まれる宿やカフェなど見所が満載だ。

    四季折々に表情を変える里山。集落全体が国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。集落には茅葺民家に泊まれる宿やカフェなど見所が満載だ。

※2023年6月6日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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