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尾張七宝|愛知県あま市

text_SAYAKA NAGASHIMA.

鮮やかに映える発色と光をたたえた滑らかな質感。
焼成による僅かなゆらぎまでもが深みを与える表情となる。

精緻な文様と豊かな色彩
積み重ねた手業の美が細部に宿る

金属などにガラス質の釉薬を焼き付けることで生まれる透明感と光沢。七宝が日本で大きく花開いたのが、尾張地方(現在の愛知県西部)だ。

七宝の起源は古代メソポタミアやエジプトに遡るとされ、日本へは7世紀頃にシルクロードを経て伝来した。主に寺や城の装飾品だったが、1833年に名古屋の梶 常吉が製法を確立したことで一気に発展した。

尾張七宝の特徴は「有線七宝」という技法にある。極細の銀線で文様を区切り、釉薬を焼き付けることで濁りのない色と緻密な表情を生む。その技術は高く評価され、1995年には国の伝統的工芸品に指定された。

釉薬は焼成によって表情を変え、層や微細な気泡までもが作品の一部となる。そのゆらぎを味わうのもこの工芸の醍醐味だ。

  • 明治期には輸出工芸品として海外でも高い評価を受けた尾張七宝。直径92cmもある「孔雀に牡丹文大皿」は輸出用に作られた大皿の名品。

    明治期には輸出工芸品として海外でも高い評価を受けた尾張七宝。直径92cmもある「孔雀に牡丹文大皿」は輸出用に作られた大皿の名品。

  • 木綿針を軸の先端に取り付けた「針ボセ」や、極細の面相筆(めんそうふで)で釉薬を重ねる。緻密な指先の制御と経験値が発色を左右する、尾張七宝の心が宿る瞬間。

    木綿針を軸の先端に取り付けた「針ボセ」や、極細の面相筆(めんそうふで)で釉薬を重ねる。緻密な指先の制御と経験値が発色を左右する、尾張七宝の心が宿る瞬間。

あま市七宝焼アートヴィレッジ

  • あま市七宝焼アートヴィレッジ
  • 住所: 愛知県あま市七宝町遠島十三割2000
    TEL: 052-443-7588
    営業時間: 9:00~17:00(体験受付 9:30~15:30)
    休業日: 月曜日、祝日の翌平日、年末年始
    料金: 無料(七宝焼体験 1,000円~ ※団体は要予約)
    HP: https://www.shippoyaki.jp/

あま市の観光情報は、

※2026年1月6日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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