高知県の代表的な有名人といえば、幕末の志士として歴史に名を刻み、多くのファンを持つ坂本龍馬。そして春からはじまるNHK連続テレビ小説「らんまん」のモデル、植物分類学の父・牧野富太郎博士。注目の高知で“えいもん”を訊ねました。
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いつかは巡ってみたい高知
山岳信仰の山として名高い霊峰剣山、日本最後の清流と呼ばれる四万十川、室戸の海成段丘、黒潮の温暖な気候など、高知県は多様な自然に囲まれ、織りなす風土と郷土の暮らしは多彩です。
海の幸、山の幸、さらに川の幸と食の宝庫でもあり、カツオ、キンメダイ、ウツボ、天然うなぎ、モクズガニ、四万十ポーク、文旦や直七などの柑橘、なすやニラなど豊富な食材に恵まれています。
高知市の浦戸半島先端にある桂浜には、太平洋を見下ろす龍馬像。近くの五台山には植物学者・牧野富太郎博士ゆかりの「高知県立牧野植物園」があり、土佐藩主山内一豊が礎を築いた高知城など観光の見所も満載。
「変わらないを あたらしく」 高知の地域商社が誕生
地域の産物を盛り上げる「地方銀行」の活躍が注目されている昨今、株式会社高知銀行でも100%出資の子会社「株式会社地域商社こうち」を2022年12月に創業。「地域商社こうち」では、「変わらないを あたらしく」をキャッチフレーズに、これまでの高知とこれからの高知を組み合わせ、あたらしい価値を全国に届けたいと地域産業の活性化に力を注いでいます。
今回、「地域商社こうち」がおすすめする高知の魅力は、四万十の栗と芋について。
日本最後の清流と言われる四万十川は、全長は196㎞。川のシンボルとなっている橋は、「沈下橋」と呼ばれ、名前の通り台風や豪雨で水量が増えたときに沈むため、欄干がないのが特徴です。
鮎・うなぎ・青のり・アオサノリ漁などが盛んですが、漁獲量が減少しており、「地域商社こうち」の母体行である高知銀行は、四万十川流域の再生に向けた科学調査に協力するなど、高知県が誇る美しい四万十川の環境維持に取り組んでいます。
大きくて甘い、「しまんと地栗」
四万十川中流の四万十町十和地域には、「しまんと地栗」というブランド栗があります。周囲を山に囲まれ、朝霧が深く昼夜の寒暖差があるため、大きくて甘い栗が育ちます。良質な「しまんと地栗」が育つのは、栗の木を剪定する農家さんの努力の賜物。過去最大一粒79gと全国平均を上回る大きさの栗もあったそうです。さらに技術を磨き最上級の「特選栗」の栽培に力を入れています。
今から40~50年前、栗は地域の一大産業として年間約500t以上の収穫量を誇り、山々は一面栗畑というほど深く根付いていました。しかし当時は栗がブランド化されることはありませんでした。
四万十の栗が脚光を浴びるきっかけのひとつが、地域に根付く素晴らしい資源を伝えたいと、栗に注目した「株式会社四万十ドラマ」社でした。同社のトータルアドバイザー兼デザイナーの梅原真氏が「しまんと地栗」と名付け発信しました。
- 四万十ドラマ代表畦地履正氏(右)と
取締役畦地剛司氏 - 山々に囲まれた場所に存在感を放つSHIMANTO ZIGURI FACTORY
栗の名産地と新たな取り組み、「ジグリフレンズ」
四万十ドラマ社の栗商品のなかでも、圧倒的な存在感に目を奪われるのは、栗を栗で包む「栗山」。渋皮煮の栗一粒を国産きび糖だけを加えた栗ペーストで丸ごと包む、極上の“栗きんとん”です。ひとつずつ丁寧に手作業でつくられ、素朴な栗の美味しさを引き立てるため添加物などは加えていません。食べる前に半分にカットして、その断面の美しさも目で楽しみながら栗を丸ごと味わえる贅沢な逸品です。
濃厚さにリピーターが後をたたない「しまんと地栗モンブラン」は、栗をたっぷり使用した特製モンブランクリームと、無糖の生クリームだけのシンプルな洋菓子。スポンジ生地や洋酒は使用せず、栗の味を際立たせ、手絞りにこだわり製造しています。2014年の発売から8年余り年間10万個を販売する人気商品。
地域資源「しまんと地栗」のブランドが浸透する中、農業生産者の高齢化や後継者不足などで栗の生産量は激減し、通年供給していくことのむずかしさにも直面。
過疎化が進む他県の栗生産地の仲間に呼びかけ、実現したのが「ジグリフレンズ」でした。宮崎県小林市の須木アグリファームが育てる「すき栗」、熊本県の「なごみ栗」、愛媛県の「うちこ栗」など、“ジグリフレンズ”の輪は徐々に広がっています。2022年、宮崎・熊本・四万十の自慢の栗で作ったモンブランを食べ比べできる「ジグリフレンズモンブラン」を発売しました。
四万十では、栗の栽培を未来につなごうと「しまんと流域農業organicプロジェクト」を発足。栗の植樹プロジェクトや栽培の担い手確保、耕作放棄地や遊休農地を活用して栗、芋・茶などの生産現場を再生する“100年後も続く産地づくり”に挑戦しています。
2022年3月耕作放棄地に植えた栗の木は順調に育っています
100万枚を突破、人参芋の焼き菓子
東富山地区で栽培されるサツマイモは、「人参芋」と呼ばれています。この芋を干芋にした「東山」は、昔から親しまれてきた地域のお菓子です。製造販売者や人参芋の生産者も、高齢化や後継者不足の不安を抱いていたため、2004年四万十ドラマ代表畦地氏に相談を持ちかけ、人参芋の商品開発がスタート。芋の生産は1グループ300㎏程でしたが、年々収穫量を増やし、「四万十の芋プロジェクト協議会」を発足させた2022年3月には40グループ45tの収穫量と予想以上の飛躍を遂げました。
人参芋を使ったお菓子の代表格が2015年4月発売「いも焼き菓子ひがしやま。」。着色料や保存料を使用せず、人参芋そのままの色合い、もっちりした食感、黒ゴマが香ばしいスイートポテト風の焼き菓子です。累計100万枚を突破する人気商品に成長しました。
四万十ドラマ直営の「shimantoおちゃくりcafé」は、雄大な四万十川を眺めながら美味しいスイーツとお茶を楽しむことができる最高のロケーション。現地でしか味わえないメニューも魅力。高知・四万十でゆっくりと時を過ごしてみませんか。
四万十の栗と芋 厳選お取り寄せ
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『栗つつみ』6個セット 7,000円
国産栗のペーストを使用し、栗の渋皮煮を1粒まるごと贅沢につつみました。
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『ジグリフレンズモンブラン』9個セット 6,800円
宮崎、熊本、高知の3県の自慢の栗で作ったモンブランを食べ比べ。
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『おとなの栗BOX』 6,900円
「ジグリフレンズモンブラン」と「栗つつみ」の贅沢なセット。
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『しまんと地栗パウンド粒』 6,480円
しまんと地栗ペーストを練り込み、白餡を加えてしっとり食感に仕上げました。国産栗渋皮煮を贅沢に使用した逸品。
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『イモづくしBOX』 4,320円
もっちり食感のスイートポテト「いも焼き菓子ひがしやま。」と、お芋のモンブランクリームを絞って焼き上げた「焼きいもモンブラン」。四万十川の「人参芋」の美味しさを活かした特製の焼き菓子セット。
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『しまんとの いも・くり・おちゃ セット』 6,480円
人参芋を使った焼き菓子「いも焼き菓子ひがしやま。」と、国産栗と人参芋の2種が楽しめる「焼きモンブラン」、しまんと紅茶とJA馬路村のベルガモットがコラボした「あうんアールグレイ」の茶葉がセットになった商品。