伝統を受け継ぎ後世に残す 継ぎ人 匠

継ぎ人 その四

日本の食の未来をクリエイトする、型破りなご主人

ISSUED | 2017.07

株式会社にんべん 代表取締役社長・13代当主 髙津 克幸さん

  • 伝統ジャンル | だし 継承歴 | 8年
  • 髙津 克幸さん 1993年青山学院大学経営学部卒業後、大手百貨店に3年間勤務したのち、家業である株式会社にんべん入社。2009年代表取締役就任。趣味はスキー、トライアスロン。

日本の食の未来をクリエイトする、型破りなご主人

 削り節を小分けのパックに入れた「フレッシュパック」。鰹節の天然だしを使った「つゆの素」。日本人なら誰もが知る、にんべんのロングセラー商品だ。

 にんべんの創業は元禄12年。初代・髙津伊兵衛が、日本橋四日市土手蔵で鰹節と塩干類の商いを始めた。以来、世界では類を見ない「だし」という日本ならではの食文化をリードしてきた。近年では、日本初のだしのスタンドバー『日本橋だし場』、だしの旨味を活かした料理を一汁三菜スタイルでいただける『日本橋だし場 はなれ』など、だしの可能性を広げている。これらの型破りな挑戦をしているのが、髙津克幸さんだ。

 髙津さんの朝は、子供達のお弁当作りから始まる。
「実は、料理人になりたかったんですよね。おばあさんっ子だったので、学校から家に帰り、祖母にチキンライスを作ってもらったり、自分が雑煮を作って、おやつ代わりに食べたり。祖母から「あなたが会社を継ぐんだよ」と言われていたのもあって、料理人の道はあきらめましたが。父には、休みに生産者のところに連れていかれ、良いもの=本物を見るということを教えられました」

 一時は継ぐことに否定的なときもあったが、「継ぐということは会社を預かること」という父のメッセージを胸に、だし文化のセカンドステージを邁進する。髙津さんが考える「食」とは? 「美味しいものを食べて笑顔になる。今は若い人も本物を見直す機会が増えています。だし文化もそのひとつ。日本橋からだしを起点にした〝わくわく〞を提案していきたいですね」

 13代 伊兵衛の襲名も間もなく。名実共ににんべんの当主となる髙津さんから益々目が離せない。

  • わくわく 髙津克幸

  • 匠の言葉

    「わくわく」
    髙津さんが新しいことにチャレンジするときの判断基準にもしている“わくわく”感。にんべんがあるシーンはいつだって、美味しくて、楽しい。

店舗情報

日本橋だし場(NIHONBASHI DASHI BAR)

  • 「一汁一飯」をコンセプトに、かつお節だし、月替りのだしスープメニュー、かつぶしめし、数量限定のお弁当、惣菜と幅広くメニューをご用意。鰹節から始める健康的な日本型食生活を提案している。
    羽田空港、海老名サービスエリア上り線、丸ビルにて展開。

  • 住所 中央区日本橋室町2-2-1
    COREDO室町1・1階   ▶︎MAP
    電話番号 03-3241-0968
    営業時間 10:00~19:00 【だし・ドリンクメニュー】10:00~19:00
    【ランチメニュー】11:00~14:00(お持ち帰りも可)
    不定休(コレド室町2に準ずる)

日本橋だし場 はなれ

  • だしの旨味を活かした定番料理の“古典技”とだしの新たな魅力を引き出した料理の“はなれ技”。にんべんならではの本流・本筋を大切にしながら、カジュアルに本物の良さを味わえる新たな日本食文化の発信地。

  • 住所 中央区日本橋室町2-3-1
    COREDO室町2・1階   ▶︎MAP
    電話番号 03-5205-8704
    営業時間 【ランチ】11:00~14:00(予約不可)
    【ティー】14:00~17:00
    【ディナー】17:00~22:00 L.O
    不定休(コレド室町2に準ずる)

    にんべんが三百十余年に渡り培ってきた“だしの旨味”を活かした数々の料理を一汁三菜のスタイルで提供。

株式会社にんべん

この記事をシェアする

RELATED ARTICLESこちらの記事もおすすめです

記事一覧 継ぎ人 記事一覧