北イタリアの郷土料理を自然派ワインと共に楽しむ
「bistro simba」の菊地佑自さんからバトンを受け継いだのは神谷町に店を構える「da olmo」の北村征博さん。 日本人がまだ知らない北イタリアの郷土料理の魅力を伝える。
Photographs_KIYOSHI TSUZUKI
北村シェフが得意とするのは素材を生かしたイタリアの郷土料理。自然派ワインとの相性も抜群です。
Bistro simba|新富町 菊地 佑自さんより
Profile
北村 征博さん
京都府出身。高校卒業後、都内のイタリア料理店などで修行を積み、2000年に渡伊。北イタリアの郷土料理を学び2003年に帰国。新宿三丁目「トラットリア・ブリッコラ」などを経て2012年に「da olmo」開店。
神谷町駅から徒歩1分、大きな欅の木が目印のレストラン「da olmo」。料理のジャンルは“イタリアン”だが、シェフの北村征博さんが得意とするのは、イタリア北部の郷土料理「南チロル料理」だ。
アルプス山脈の東部、ドイツ系住民が人口の半分以上を占める南チロル地方は、食文化も都市部とは異なる。かつて修行先の北イタリアで南チロル料理に出会った北村さんは「そば粉やライ麦粉、クミンなどを使い、見た目もそれまで学んできたイタリア料理とは全く違う料理の数々を、とても面白いと感じました。また食材そのものの味を生かす、素朴な力強さにも魅了されました」と、その時の感動を振り返る。
店では南チロル料理に加え、エミリア=ロマーニャ州名物の手打ちパスタなど、北村さんが北イタリアの各地で習得した料理の数々を提供する。郷土料理の命ともいえる食材は、全国から納得のいくもののみを取り寄せるほか、豊洲市場にも自ら毎日足を運ぶ。ドリンクは自然派のイタリアワインを中心に作り手の個性が感じられる銘柄を約200種類取り揃えており、かつての同僚で、現在は店を共同経営するソムリエの原品真一さんが、その日の料理や好みに合わせて最適な提案をしてくれる。
自身の目指す料理について「口にするとどこか懐かしくてホッとできる、身体に馴染むものを作りたいですね。日本の食材にはイタリアの食材とは異なる良さがあります。それを活かしながら、僕の思うイタリア料理になればいいかな」と語る北村さん。我々が未だ知らぬイタリア料理の奥深さと美味しさをぜひ楽しんでみてほしい。
RESTAURANT INFO店舗情報
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da olmo(だ おるも/神谷町)
住所: 東京都港区虎ノ門5-3-9 ZELKOVA5 101 ▶︎MAP 電話番号: 03-6432-4073 営業時間: ランチ:火〜金曜日11:30〜14:00 ディナー:月〜土曜日18:00〜21:00(L.O.) 休業日: 日・祝日 料金: ランチ1,650円(税込) ディナーコース7,700円(税込)