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東京グルメバトン VOL.47

銀座 sasuga 琳|宝町

発行: 最終更新日:

しみじみと心地よい繊細な風味で蕎麦屋の粋を堪能する

「Vin de Reve」の中野日出男さんからバトンを受け継いだのは銀座の蕎麦店「銀座 sasuga 琳」の新井大琳さん。十割の手打ち蕎麦と他に類を見ない銀座うどんが評判だ。

Words_TOMOMI KATO / Photographs_KIYOSHI TSUZUKI

Profile

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新井 大琳

青森県出身。18歳より蕎麦職人の道へ。30歳で上京し、エコール辻東京 日本料理専門カレッジを卒業。「日本料理 松下」で和食の腕を磨く。その後ミシュラン一つ星の名店「銀座 蕎麦 流石」に移り、暖簾分けの形で2013年独立。2017年より3年連続でミシュランビブグルマン獲得。

 ひっそりと地下に続く階段を降りた先に広がる、落ち着いた雰囲気の和空間。店主の新井さんは、名店として知られる「銀座 蕎麦 流石」からの暖簾分けという形で、7年前にここ「銀座sasuga 琳」をオープンした。

蕎麦は、つなぎを全く使わない「十割」の手打ち。蕎麦粉は栃木県益子町産の無農薬のものを中心に厳選し、石臼で丁寧に挽く。「十割蕎麦」と聞いてイメージしがちなボソボソ感は一切無く、口に含むとその香り高さとのど越しの良さに驚かされる。

「季節や気候、蕎麦の実の状態など、一つとして全く同じ日はありません。ですから蕎麦の挽き方も日によって違います。どうすれば食材の魅力をより引き出すことができるのか、今も毎日が研究の連続です」「最後まで飲み干せる」にこだわったつゆは、優しい味わいながらしっかりとした旨みが特徴。その背景にあるのは、新井さんが大切にしている「食は体をつくる」という言葉だ。

「食べたときにおいしいのはもちろん、食べ終えた後、そして翌日になってもしみじみとおいしさを感じていただける。常にそんな料理を目指しています」

蕎麦と同じく人気なのが「銀座うどん」だ。つゆに合わせて考案した細くしなやかなうどんは、ここでしか味わえないもの。「蕎麦を食べられない方にも『蕎麦屋』という文化を楽しんでほしい」との思いで生まれたうどんだが、今では蕎麦との合盛りを希望する客も多いという。

「丹精込めて食材をつくった生産者の方々の思いを、知識や技術を使ってお客様につなぐのが私たちの役割。ひたすら真っ当に、誰に対しても胸を張れる料理を貫き通していきたいです」

食材の背景にある人とのつながりを大切に、常に「もっと良い料理を」との思いで模索を続ける。

RESTAURANT INFO 店舗情報

  • 銀座 sasuga 琳 (ぎんざ さすが りん/宝町)

    住所: 中央区銀座1-19-12 グラスゲートB1▶︎MAP
    電話番号: 03-3567-0188
    営業時間: 火~金曜日17:00~23:00 (料理L.O.22:00、飲み物L.O.22:30)、 土・日曜日、祝日12:00~21:00 (料理L.O.20:00、飲み物L.O.20:30)
    定休日: 月曜日
※2023年5月9日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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