そんな願望を叶えたければ、良い道具に頼るのも一つの手だ。
道具が持つ機能、道具を使い分ける意味などをしっかり理解して臨めば、
料理への興味、モチベーションが一層高まり、新たな楽しさも発見できるはずだ。
料理道具の専門家が厳選した“男の料理道具”を武器に、男子よ、いざ厨房へ!
Text_ENO. ※商品の価格は全て税込み
監修いただいたのは
料理道具コンサルタント 荒井康成さん
1968年生まれ。洋菓子店店長、和陶器店主などを経て、フランス陶器エミール・アンリ社の日本法人設立に携わる。2010年には著書『ずっと使いたい世界の料理道具』(産業編集センター)を出版。その後独立し、日本初の「料理道具コンサルタント」として活動中。自宅兼アトリエで料理道具のスタイリング、撮影、動画制作、コラム執筆などを行うほか、企画イベントや通販番組などにも出演。
こだわりの道具で自分だけの
キッチンを創り、育てる
料理道具を選ぶ際は、価格やブランドに惑わされず、〝自分の暮らしにマッチするか〟〝この先どんなライフスタイルを目指したいか〟で吟味することが大切です」と、料理道具コンサルタントの荒井康成さん。実際の暮らし方をイメージした上で、そこにどんな料理道具を付け加えていくかが大切になる。
例えば「食生活の中心は肉か、魚か、野菜か」「5年後、10年後にどんな食生活を送っていたいか」「暮らしの中で、料理にどれだけの時間と手間を割きたいか」を想像してみる。それをベースに、一つひとつの料理道具の要不要を検討すれば、無駄なく厨房をカスタマイズできる。
また料理には大きく分けて「下ごしらえ」「調理」「盛り付け」「洗浄」の4工程があり、その全体像を頭に入れておくことも重要だと言う。
「仕事の手順を組み立てるように、料理も順を追って組み立てることが必要です。あの道具はあの工程に、この道具はこの工程にと意識することで、必要な道具をバランスよく選択できると思います。今回は基本中の基本である、下ごしらえと調理で活躍する道具を選んでみました。これらを軸にキッチンを、そして食生活を充実させましょう」
包丁
その人の個性が乗り移る道具とまで言われる包丁。家庭でも、食材に適した包丁できれいに切れば、見た目だけでなく味さえも変わります。コンパクトで野菜から魚までさばける三徳包丁と、肉や大きな食材に適した牛刀。まずはこの2本をそろえましょう。
中川政七商店最適包丁
ペティナイフと三徳包丁の間のような刃渡り145mmの包丁。半玉のキャベツを千切りするのに十分なサイズ感で、日常使いにぴったり。刃先の厚みはわずか0.15~0.2mmで、トマトは透けるほどの薄さにスライスでき、またタマネギを刻んでも涙が出にくい。
価格:13,970円
ZWILLING/ツヴィリングMIYABI 5000 MCD 67 牛刀
ドイツのテクノロジーと日本の職人技が融合した最高品質ナイフ。切れ味が鋭く、塊肉のカットなどで真価を発揮する。刃を彩る133層のダマスカス紋様は見た目も渋く、サイズも男性の手にフィットする。
価格:59,400円(刃渡り20cm)
まな板
元々は「真菜板」「真魚板」と書き、真=優れた、菜・魚=食材を切る板という意味がありました。現在も料亭などでは食材に合わせて使い分けられています。
NOBODA/ノボダRUBBER Raba Premium
合成ゴムに木粉を配合することで、雑菌やカビの繁殖を抑え、食材による汚れや匂いも付きにくくしたまな板。熱湯消毒、漂白剤の使用も可能。シックなマットブラックなので、上に置かれた食材が見やすいのもポイント。
価格:19,800円~
FORMLADY/フォームレディ土佐板
樹齢100年以上の四万十ヒノキの板に、反り止めとしてサクラの板を挟み、極限まで薄く仕上げたまな板。ヒノキは脂なじみが良いため、肉や魚の匂いが残りにくく、また細菌の繁殖を抑えるヤニ成分も豊富なため衛生的。
価格:5,500円〜
woodpecker/ウッドペッカーいちょうの木のまな板
国産イチョウの一枚板から作るまな板。適度な油分を含むため、水はけがよく乾きが早い。また弾力性があるため包丁の切り跡も自然に復元され、気になる時は表面を削れば元の状態に戻せるので、力の強い男性が使っても長持ちする。
価格:7,700円~
おろし/ミル
お刺身などに欠かせない薬味。生姜、大根など「おろし」によって日本の食文化は発展してきました。一方、西洋ではスパイスなどを挽くミルが発達。最近は電気で挽けるものが人気です。
PEUGEOT/プジョーエリスセンス電動ミル
プジョーは自動車で有名だが、ペッパーミルを製造してきた歴史のほうが長い。この商品はプジョーのペッパーミルの最上級モデルで、上部と側部に軽く触れるだけでコショウなどを簡単に挽ける優れモノ。手元を照らすLEDも秀逸。
価格:24,200円
ツボエ極上おろし金 箱 -hako-
職人の街・新潟県燕市で110余年続くおろし金屋が、技術の粋を集めて作った逸品。伝統技法である本目立てを用いた鋭い刃は、食材の繊維を引きちぎることなくおろせるため、口当たり滑らかな極上の大根おろしが味わえる。
価格:11,000円
加熱調理器具
料理道具の中で最も種類が多い鍋とフライパン。昔ながら理にかなったモノ、温故知新のモノ。そしてデザイン×素材にも注目して、“良き相棒”になるであろう商品を選びました。
turk/ターククラシックグリルパン
両側に取手が付いた、無骨で飾らない独特の表情を持つグリルパン。鉄の塊を職人が一本一本鍛造したもので、1.3kgと重量感があるが男性なら使いこなせるだろう。鉄が食材の脂を吸うため、肉は表面パリパリ、野菜はシャキシャキ食感に仕上がる。
価格:22,000円(24cm)
RIVER LIGHT/リバーライト極 JAPAN アジア鍋
韓国の市場で見かけた鍋をヒントに生み出された、小ぶりで深めのフライパン。特殊な熱処理を施した「窒化鉄」を採用している。男の料理の見せ場である、炒飯などの“あおり炒め”をダイナミックに決めたい男性におすすめ。
価格:9,900円(鍋外径20.5cm×23.5cm)
VERMICULAR/バーミキュラライスポット
鋳物ホーロー製の鍋と専用ヒーターを組み合わせ、かまどのような立体的な火入れを実現したライスポット。ヒートセンサーが温度を管理するため、誰が使っても失敗せず料理できる。洗練された漆黒のボディが、男のキッチンにベストマッチ。写真はプレミアムブラック リミテッドエディション。
価格:89,980円(5合炊き/プレミアムブラックコーティング)
GREENPAN/グリーンパンストゥディオフライパン
人や環境に影響を及ぼす可能性のある化学物質(PFAS)を一切使用しないフライパンを世界で初めて作ったメーカーの、「ダイヤモンド粒子配合」セラミックコーティングフライパン。熱伝導性に優れているので、食材に熱がムラなく伝わり美味しく調理できる。
価格:11,550円(28cm)
AKOMEYA TOKYO/OIGEN/アコメヤトウキョウ/オイゲン南部鉄器 鉄羽釜
南部鉄器の老舗として知られる及源鋳造が、昔ながらの羽釜をガスコンロで使えるよう再設計。厚いヒノキの木蓋と丸底の羽釜がごはんの粘りと甘みを引き出し、南部鉄器ならではの蓄熱力がふっくらとした食感をもたらす。
価格:22,000円(3合炊き)
キッチン
既製品のシステムキッチンは、大柄な男性には高さが合わなかったり、窮屈に感じたりすることも。本気で料理に取り組むなら、思い切ってキッチンをオーダーするのも良い。
オーナーに寄り添い、唯一無二の空間を創るCUCINA/クチーナ
「インテリアはキッチンからはじまる」という想いをベースに、暮らしの空間をトータルコーディネートするメーカー。天然木をはじめとした表情豊かな木目扉や、多彩なカラーバリエーションの単色扉、意匠を凝らした框(かまち)扉など、個性が光るデザインをイメージに合わせて選択できる。その他リビングやダイニング、洗面やトイレ、収納などにも幅広く対応。常にオーナーに寄り添い、ライフスタイルや趣味嗜好、要望に合わせ、最適な組み合わせを提案してくれる。
ステンレスの技術で生活に彩りを添えるMEISDEL/マイスデル
1946年に創業し、業務用厨房機器メーカーのリーディングカンパニーとしてプロの厳しい要望に応え続けてきたタニコーが、その経験を生かして展開する家庭用キッチンブランド。耐蝕性、耐久性、耐熱性が高く、常に清潔で美しく機能的な金属であるステンレスにこだわり、一般に使用されているものの倍以上の厚みである1.5mm厚のステンレス素材を贅沢に使用。ハイレベルな機能性とデザイン性をあわせ持つオーダーキッチンで、男の料理の士気がより高まる空間を手に入れられる。
【男の料理のおすすめレシピサイト & YouTubeチャンネル】
Men’s Recipe
料理初心者の男性でも「無理なく」「おいしく」作れるレシピサイト。「絶品」「斬新」「再現レシピ」などのカテゴリーから、自分好みのメニューを簡単に見つけることができる。
家族のための男飯 もんきち
料理家・インフルエンサーのもんきち氏が運営するYouTubeチャンネル。美味しくてヘルシーかつ簡単なレシピを多数紹介。オリジナル商品「やみつき!麻薬卵のタレ」も販売中。
なべのだいどころ。