TOP MAGAZINE日本を巡る 壬生の花田植|広島県北広島町

壬生の花田植|広島県北広島町

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写真提供:北広島町教育委員会

田植え作業を効率よく楽しく、人々の知恵から生まれた祭事。
機械化前の稲作文化の一端を現代に鮮やかに伝える。

田の神に豊かな実りを祈る中世から続く壮大な田園絵巻

本州では5月から6月に行われる田植え。全てが手作業だった昔は、伴奏や歌に合わせて苗を植えることで能率を上げる「囃し田」があちこちで見られた。

田植時期の最後には、地元の有力者が一番大きな田に人々を集め、賑やかに田植をする「大田植」を主催した。人も牛も着飾って参加する華やかさから「花田植」とも呼ばれ、田の神に豊穣を祈る儀礼でもあった。中国地方の花田植の起こりは中世にまで遡ると考えられ、中でも「壬生の花田植」は規模が大きく有名だったと言われている。

歴史の中で一度は消えかけたが、地元民によって復活を遂げ、世界無形文化遺産にも認定されたこの祭事。早乙女達が力を合わせて苗を植える姿には、稲作と共に生きてきた人々の慎ましさと逞しさが垣間見える。
2023年は6月4日(日)に開催。

  • 花田植の主役の一端を担う「飾り牛」。農耕牛として活躍した黒毛の牛が金の鞍や造花で華やかに飾られる。

    花田植の主役の一端を担う「飾り牛」。農耕牛として活躍した黒毛の牛が金の鞍や造花で華やかに飾られる。

  • 昭和51年には国の重要無形民俗文化財に指定され、平成23年にはユネスコの無形文化遺産に登録された。

    昭和51年には国の重要無形民俗文化財に指定され、平成23年にはユネスコの無形文化遺産に登録された。

写真提供:北広島町教育委員会

※2023年5月9日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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