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東京グルメバトン VOL.106

恵比寿とりひろ|恵比寿

上質な空間で出会う素材を活かした焼き鳥

六本木のイタリアン「Alveare」の菅野悠斗さんからバトンを受け継いだのは、恵比寿の焼き鳥店「恵比寿とりひろ」の金田泰和さん。鶏本来の美味しさを追求し、技術の向上に余念がない職人肌の料理人だ。

Text_SAYAKA NAGASHIMA. Photographs_MASAMI OHIRA.

店内は清潔感のある凛とした空間。金田さんの実直で誠実な人柄と込められた思いや情熱が、一串一串の焼き鳥から伝わってきます。
Alveare|菅野悠斗さんより

Profile

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金田泰和さん

埼玉県出身。27歳で会社員からの転身を決意し、飲食の世界へ。埼玉県大宮の「鳥せい」で6年間勤務し、店長も経験した。2017年に独立して大宮に「鳥尋」を開業し、4年半経営した後、2022年4月に「恵比寿とりひろ」として移転オープン。

大衆店でわいわいと楽しむ焼き鳥もいいが、静かな空間で一串と向き合いながら、その旨さをかみしめる焼き鳥もまた格別だ。恵比寿の喧騒から外れた地下に店を構える「恵比寿 とりひろ」は、カウンターを中心とした小体な焼き鳥店ながら、高級和食店さながらの風格を湛える。

店主・金田泰和さんが掲げるのは、「一流の焼き鳥を、一流の空間で」という哲学だ。

「コースに一品料理を複数入れる店もありますが、やはり焼き鳥店ですから、焼き鳥をしっかり味わっていただきたい。その思いから、うちではコースに一品料理はあまり挟みません。一方で焼き鳥に関しては素材や調理方法に徹底的にこだわり、美味しさの追求には妥協しません」

その象徴ともいえるのが、熟成機「エイジングブースター」の導入だ。これは鶏肉を数日間寝かせることでタンパク質を分解し、旨味成分へと変化させる。ほかにも、朝引きや自然熟成など、鶏の種類や部位ごとに最適な方法を選び、持ち味を最大限に引き出す。

鶏肉は長崎・五島列島の「五島地鶏しまさざなみ」と秋田の「比内地鶏」をメインに使用。野菜や調味料も、可能な限り生産者のもとを訪ね、その思いを聞きながら選定している。それだけに生産者への思いも強い。

「生産者さんたちは料理人以上に強い情熱をもっていいものを作られていますが、その仕事は見えにくいうえに、利益も上げづらい。だからこそ、そんな方々がもっと脚光を浴びるような仕事をしていきたいですね」

将来的な店舗展開には興味を示さず、「自分の焼き鳥を極めたい」と語る金田さん。唯一人材育成については「1人だけでも技術を継承できれば」と思いを明かす。そんな職人気質の金田さんを支える人も多く、屋号は師匠や客から親しみを込めて呼ばれていた自身の呼び名にちなんだものだと教えてくれた。

より旨い焼き鳥を自らの手で提供したい。その情熱の火で今日も旨い焼き鳥を焼き続ける。

恵比寿とりひろ

RESTAURANT INFO店舗情報

  • 恵比寿とりひろ
  • 恵比寿とりひろ
    (えびすとりひろ/恵比寿)

    住所: 東京都渋谷区恵比寿南1-16-5 タチムラビルディングサウス B1F
    ▶︎MAP
    営業時間: 18:00~23:00(L.O.21:30)
    ※最終入店 19:30
    休業日: 月曜日、不定休

    ※完全予約制(予約はテーブルチェックのみ)
    ※サービス料10%

 

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応募締切:2025年8月31日(日)

応募フォーム

※2025年8月5日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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