横浜グルメバトン

横浜グルメバトン VOL.10

天ぷら・肴 登良屋 | 中区 吉田町

ISSUED | 2019.02

魚・野菜・ごま油こだわりの食材で今できる最高の料理を

「ARAIYA NEST」の庵井喜高さんからバトンを受け継いだのは関内駅北口から徒歩3分「天ぷら・肴 登良屋」の荒井浩さん。メニューがなく“ 入りづらい店”としても知られる同店のこだわりとは。

PROFILE

HIROSHI ARAI
荒井浩さん

昭和33年に父が開業した同店で手伝いをしながら育つも、大学では環境を学び、デザイン系の企画会社に就職。3年間会社員生活を送るが、店を継ぐことを決意して、大阪の和食店へ料理の修業に出る。28歳のとき登良屋に戻り、以後、親子で店を切り盛りしてきた。

地元の老舗「岩井の胡麻油」の味を生かす天ぷらと天つゆ

 関内駅北口、イセザキモールの1本裏に、昭和にタイムスリップしたような店がある。「天ぷら・肴 登良屋」は店の外にメニューがなく店内をのぞくこともできない。店主の荒井浩さんは「店がお客さんを呼び込むのはおこがましいようで…。最初はなじみの人と来てもらって値段がわかったら、次はその人が別の人を連れてきてくれる、そういう店でありたい」と話す。

 牛鍋店の老舗「荒井屋」の三男であった父親が昭和33年に開業。今も当時の建物で営業を続ける。店内は懐かしい雰囲気でごま油の香ばしい香りに包まれる。その日の仕入れによって毎日品書きが書かれるが、やはり値段はない。「接待などでも値段を気にせず好きなものを食べてほしいから」という店主。たしかに良心的な値段である。

 荒井さんが揚げる天ぷらは、「温度、湿度、油の状態などで毎日水分の量を変える」という薄い衣で揚げ、天花(揚げ玉)で衣の花を咲かせる。サクっとした食感とごま油の味。「うちの天ぷらは岩井の胡麻油の味が生きているんです。焙煎の仕方、絞り方がほかとはまったく違う」と、ごま油の味を立たせるため、江戸前の冷たい天つゆでいただく。

本店へのリスペクトを忘れずお客さまに寄り添う店に

 登良屋のもう一つの名物が刺身だ。母親が網元の娘だったため、魚へのこだわりは強い。特に、かつおとめじまぐろは一年を通して天然ものだけを仕入れている。刺身の切り方、盛り付け方が独特で、一切れが大きく食べ応えがある。

「舌は一度おいしいものを食べると、そのおいしさを覚えている。だから、常に最高の味、料理を提供しなければならない。お客様が何気なく口に入れた料理の味で、熱中していた会話が思わず止まってしまう、そんな料理が目標です」という。

 会社員時代に部下を連れてきた人が定年退職後に孫を連れてくる、そんな客の人生にも長く寄り添う登良屋。一度訪ねたら必ず次は誰かを連れて行きたいと思わせる店だ。

RESTAURANT INFO 店舗情報

  • 天ぷら・肴 登良屋 (てんぷら・さかな とらや/中区 吉田町)

    住所: 横浜市中区吉田町2-3▶︎MAP
    電話番号: 045-251-2271
    営業時間: 11:00~21:00(L.O20:30)、 ランチタイム11:00~16:00 ※日曜は22:00まで(L.O21:00)
    休業日: 日曜日

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