TOP TREND EYE 【投資のはなし】第4回:「世界中への分散投資」にも違いがある ~自分に合ったリスクで運用する意義とは~

【投資のはなし】第4回:「世界中への分散投資」にも違いがある ~自分に合ったリスクで運用する意義とは~

新NISAが始まり、「分散投資」をする人も増えました。では自分がどのような分散をしているか知っているでしょうか。たとえば、株式だけに分散するのと、株式のほかに債券や金、不動産などさまざまな種類の資産に分散するのとでは、リスクや期待リターンに大きな違いが生まれます。

2024年8月には、株価が急落する局面がありました。どのような分散投資をしているかによって、資産の下落幅にも差が出ました。株価急落時のデータを用いて、資産の種類を分散する意義を解説します。

〜 Supported by ウェルスナビ 〜

株式だけに投資するのはリスクが高い

長期の資産運用において重要なポイントは、過度にリスクを取るべきではないという点です。そのためには、特定の投資対象に集中投資をしないことが大切です。

たとえば、特定の会社の株式に投資した場合、その会社が倒産したら株式の価値はゼロになってしまいます。これはリスクが高すぎる例です。

では1社だけではなく、投資信託を使って実質的に100社や1000社の会社の株式に投資をした場合はどうでしょうか。これなら、1社が倒産したとしてもほかの会社の株価が上昇することにより、全体では損失を防げるかもしれません。

ただし注意が必要なのは、多くの会社の株式に投資をしたとしても、投資対象が「株式だけ」であるのなら、リスクの水準としてはまだ高いという点です。たとえ全世界の株式に幅広く投資をしたとしても、それは変わりません。

もし投資資金をすべて株式で運用していたとして、株式市場の下落によって価値が半分に目減りしてしまったら、どう感じるでしょうか。いつ相場が回復するかわからないまま、不安な日々を送ることになるかもしれません。忍耐強く、そのまま資産運用を続けることはできそうでしょうか。

資産を分散すればリスクを抑えられる

過去30年を振り返ると、コロナ・ショックやリーマン・ショックのような経済危機が何度も発生しました。こうした経済危機はこれからも起こると考えるのが合理的です。ですから、いつ危機が起きて資産が目減りしても、資産運用を続けられるようにリスクを抑えておくことが重要です。

「資産価格の変動が大きくなり過ぎるのは避けたい」という場合、株式だけではなく、債券や不動産、金にも分散投資をするのがおすすめです。そうすることで、リスクを抑えながら長い目でリターンを狙うことができます。

投資対象によるリスクとリターンの比較(イメージ図)

投資対象によるリスクとリターンの比較(イメージ図)

株式以外にも分散投資をするとリスクを抑えられるのは、株式や債券、不動産、金が、それぞれ異なる値動きをするからです。

値動きが異なる投資対象を組み合わせれば、全体として値動きのブレを小さくすることができます。つまり、リスクを抑えながら、より安定してリターンを狙えるようになります。

分散投資のリターンの変動(イメージ図)

分散投資のリターンの変動(イメージ図)

2024年に新NISAが始まった後、株価は比較的好調に推移していましたが、8月に大きく下落しました。日経平均株価が2024年初来高値となった7月11日から、過去最大の下落幅を記録した8月5日の期間で、株だけでなく債券や金などさまざまな資産に投資するリスク許容度別の5つの運用プラン(※)と「世界株指数(MSCI ACWI、配当込み)」の騰落率を比較しました。

株価が急落した上記の期間で、円建ての騰落率を見ると、リスクが高い運用プランほどマイナス幅が大きくなりました。株式100%である世界株指数のマイナス幅は、リスク許容度別の分散投資で最もリスクの高い「リスク許容度5」を上回りました。株だけに分散して投資する場合と、さまざまな資産に分散して投資する場合で、リスクの大きさが変わることを示していると言えます。

世界株指数とリスク許容度別の分散投資での騰落率(2024/7/11-8/5)

世界株指数とリスク許容度別の分散投資での騰落率(2024/7/11-8/5)

資産運用を成功させるコツは、自分が許容できる水準にリスクを抑え、できるだけ長く運用を続けることです。新NISAを活用する際も、リスクを取りすぎると、株価急落時に資産の目減りを許容できず、怖くなって資産運用をやめてしまうかもしれません。期待リターンだけでなく、リスクを抑えて分散投資をすることが大切です。

※リスク許容度の詳細はホワイトペーパー「WealthNavi の資産運用アルゴリズム」をご参照ください。

ウェルスナビは「働く世代に豊かさを」というミッションのもと、世界標準の資産運用がおまかせで実践できるロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」を開発・提供しています。「⻑期・積⽴・分散」の投資で、リスクを抑えながら、中⻑期的に資産を増やすことを目指します。テクノロジーを活用し、働く人々のお金の悩みを解決する次世代の金融プラットフォームの構築を目指しています。

ウェルスナビ公式サイト

■コラムに関する注意事項

本資料の情報は、公開日時点のものです。公開日時点で一般に信頼できると思われる情報に基づいて作成していますが、情報の正確性や完全性を保証していません。株式会社affluentならびにウェルスナビ株式会社は、新しい情報や将来の出来事その他の情報について、更新又は訂正する義務を負いません。
本資料は断定的判断を提供するものではありません。最終的な決定は、お客様自身で判断するものとし、株式会社affluentならびにウェルスナビ株式会社はこれに一切関与せず、一切の責任を負いません。
本資料に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社affluentならびにウェルスナビ株式会社は一切の責任を負いません。

※2024年10月9日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

others