TOP TREND EYE 【投資のはなし】第5回:資産運用の「守り」と「攻め」の組み立て方

【投資のはなし】第5回:資産運用の「守り」と「攻め」の組み立て方

「長期・積立・分散」という王道の資産運用に加えて、個別株など他の投資にチャレンジしたいという方もいるかもしれません。金融のマーケットが動いているというニュースが流れると、より気になってくるのではないでしょうか。

今回は、機関投資家も実践する「コア・サテライト戦略」の考え方をご紹介します。

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「コア・サテライト戦略」で、守りと攻めのバランスをとる

まず「コア・サテライト戦略」の大まかなイメージは下図になります。

「コア」、つまり核は「長期・積立・分散」の資産運用です。コアを取り囲む「サテライト」、つまり衛星のような存在が、個別株やテーマ投信など、「長期・積立・分散」以外の投資です。

「コア・サテライト戦略」のイメージ

「コア・サテライト戦略」のイメージ

資産全体の70~100%が「コア」

「長期・積立・分散」の運用をする「コア」部分は、目安として、資産全体の70~100%とすることをおすすめします。

コア部分は、極端な価格変動を避け、安定的に運用したいところです。たとえば100ドルで運用を開始した資産の価格が20%下落して80ドルになった場合、元の100ドルに戻すためには、価格が25%上昇しなければなりません(20%下落したのだから20%上昇でいいと思うかもしれませんが、80ドルの資産の価格が20%上昇しても、96ドルまでしか戻りません)。

一度下がった資産の価格を、元の価格まで戻すのは大変です。資産の大部分を占めるコアの運用では、リスク(価格変動のブレ)を一定に抑えつつ、長い時間をかけてじっくりとリターンを期待する投資戦略が適しています。

攻めの姿勢も取れる「サテライト」

「長い目で資産形成をしたい」という目的以外にも、さまざまな目的で投資をするケースがあるでしょう。たとえば、

「共感できる素晴らしい企業なので、株主として応援したい」
「頻繁に利用するサービスなので、株主優待を受けたい」
「将来が有望だと思えるテーマ(自動運転、人工知能、オリンピックなど)や国・地域(中国、インド、アフリカなど)に投資し、短期間で大きなリターンを狙いたい」

といったニーズです。

ただ、こうした投資は「攻め」の投資にあたり、比較的リスクが高く、短期的に大きな値動きにさらされる可能性もあります。サテライトの運用として、資産全体の0~30%程度に抑えておくことをおすすめします。

「コア」と「サテライト」の特徴まとめ

「コア」と「サテライト」の特徴まとめ

機関投資家も「コア・サテライト戦略」を採用

資産運用のプロである機関投資家も、コア・サテライト戦略を採用しています。

これは、安定的な運用を行うコア部分と、“上乗せ”のリターンを狙うサテライト部分に資産を分けて管理することで、相場環境などの変化に応じて機動的にポートフォリオを動かすためです。

“上乗せ”のリターンを狙うサテライト部分は、価格変動の大きい商品に投資するため、短期間に想定外の損失を被る可能性があります。そこで、商品ごとに「いくらになったら売却するか」という売却目標をあらかじめ決めておきます。

決めておいた目標にしたがって、感情に惑わされることなく「利益確定の売り(値上がりしたので売却して利益を実現する)」や「損切りの売り(値下がりし、もう回復が見込めないと判断して損失を確定する)」を行うことが必要です。

個人は「コアだけ」でも十分

機関投資家の運用は、専門家が時間も手間もかけて行うわけですから、必ずしも個人がまねをする必要はありません。個人が資産形成を考えるときは、まずはコア部分をしっかりと運用することが重要です。仕事やプライベートに忙しかったり、サテライトの運用に興味がない場合、資産運用はコア部分だけで十分でしょう。

コアの運用から一歩踏み出したい方は、コア・サテライト戦略を検討してみてください。その場合、コアとサテライトの配分が大きく崩れていないか、定期的に確認することをおすすめします。

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※2024年12月6日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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