お風呂に長く入ってたくさん汗を掻けばカロリーが消費できそう。熱いお風呂に入れば一気に体を温められそう。美容や健康、ダイエットに良さそうと思われるお風呂の入り方は、実は体にとって逆効果になるケースがあることをご存知だろうか。良かれと思って実践していたことが、体に負担を与えていることもある。このコラムでは、入浴中に掻く最適な汗の量や肌に負担をかけない健康的なお風呂の入り方を紹介する。
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入浴時の平均的な汗の量

長風呂で汗を掻くのがNGとされる理由

湯船の適温は38〜41℃
入浴時の湯船の温度は、一般的に38〜41℃までが適温といわれているが、これには理由がある。通常、人間の肌は皮脂によってうるおいを保たれている。ところが、42℃以上の湯船に浸かると肌のうるおいを守るために必要なセラミドをはじめとする保湿成分が流れ出してしまうのだ。また、熱い湯船に全身が浸かると肌にかゆみを伴うことがあるが、これはヒスタミンという物質が皮膚から出ていることが原因といわれている。湯船の温度を高めに設定している方は見直してほしい。手指の状態で負担度チェック
長い時間、湯船に浸かっていると、肌がふやけて手の指がシワシワになることがある。この指がふやけた状態は、肌が水分をたっぷり吸収して肌表面の角層が一次的に膨らんでいるということ。つまり肌のバリア機能が低下している状態といえる。指がふやけたまま湯船に浸かり続けた場合、皮脂や肌内部にある保湿成分が流れ出ることを助長し、肌が乾燥しやすくなる。「湯船に浸かりながらスマホを見ている」「お風呂に入りながらテレビや音楽を見たり聴いている」このような長風呂をされている方は、自分の肌状態をこまめにチェックしてみよう。湯船に浸かる時間は10〜15分程度
肌にやさしい理想的な入浴時間は、38〜40℃の湯に10〜15分ほど浸かるシンプルな入浴。長風呂で汗を掻いてカロリー消費を狙おうと考える方もいるが、湯船に浸かって汗を掻くだけでは大きなダイエット効果は期待できない。もちろん湯に浸かることで血行が促進されるが、そもそも人間が汗を掻く理由は体温を下げるため。長く湯船に浸かりすぎることで逆に心臓に負担をかけたり、体温が上がりすぎて熱中症状態になることがある。身体にやさしい入浴を目指すなら、長くても15分までを目安にすることが推奨されている。お風呂に入る前にやるべきこと

水分補給
最初に記述した通り、入浴時に失われる平均水分は個人差もあるが約800㎖。水分が失われると血液が濃縮し、血管が詰まりやすくなることから、お風呂に入る前は発汗を促す一杯の水を、お風呂から出た後は体内の水分を補給するために一杯の水を飲むことがよしとされている。長風呂は脱水症状を引き起こす可能性もあるため、喉の渇きを感じたらこまめに水分補給することで体へのリスク回避につなぐことができる。かけ湯
銭湯や温泉に行くと必ず用意されているかけ湯だが、湯船の温度や泉質に体を慣らすという役割がある。とくに体が冷えやすい秋冬は、体が冷えている状態で湯船に浸かると血圧が急上昇する可能性があるのは多くの人が知っているだろう。心臓から遠い足先から順番にお湯をかけて体を温めていくことで体への負担が変わる。浴室を温める
服を脱いでお風呂場に入ったとき「寒い!」と思うくらい浴室の温度が低いと、血圧が上がってしまう可能性が考えられる。浴室に入る前に湯船のフタを開けておく、暖房器具を使って温めるなどして、お風呂場の室内温度を上げて暖めておくことで、負担が和らぐことにもつながる。まとめ
