ここ最近、ゴルフブームが再燃している。それも、ずいぶん昔にやっていたけど
諸々の事情で辞めてしまったゴルファーが、再びコースに戻る「リターンゴルファー」が多いという。
そんなイマドキのゴルフ事情に迫り、リターンゴルフの魅力を解説。
また、リターンゴルファーが楽しくプレーできるように、最新クラブやルールも紹介する。

Illustration_MASARU OTSUKA. Edit&Word_POW-DER

時代に合わせ変化したゴルフをあらためて今、楽しみたい！

なぜ昔はゴルフ離れが著しかったのか？ また、離れていったゴルファー達が
どうして最近になって再びゴルフ場に戻ってきたのか？　
ゴルフ事情に詳しいゴルフライター出島正登さんに、昨今の「リターンゴルフ」について聞いた。

PROFILE

ゴルフライター

出島 正登さん

ゴルフ研修生を経てゴルフ出版社に勤務し、編集業務に携わる。その後フリーライターとして活動し、専門誌やファッション誌などで活動しながら、国内男子のAbemaツアーのライターも担当している。ゴルフ暦は30年で、ベストスコアは70。研修生時代に工房にいたこともあり、クラブやギアについても詳しい。

もっと気軽に、さらに自由にリターンゴルフを楽しもう

「3年前から起こったゴルフブームには、少なからずコロナ禍が影響しています。旅行や会食などの自粛を強いられている中、〝３密〟が避けられるゴルフに人気が集中したのです」と出島正登さんは、ここ最近のゴルフ事情を分析する。

そんなゴルフブームの中心となっているのが、今から20〜30年前にゴルフを始めたけどすぐに辞めてしまった人たち……いわゆるリターンゴルファーだ。
「当時はプレーフィーが非常に高く、初心者に対してルールやマナーが厳格だったこともあって、辞めてしまう人がたくさんいました。でも、近頃はプレーフィーがずいぶん安くなりましたし、服装のマナーなどがかなり緩くなっています。あらためてゴルフと向き合う、またとないチャンスと言えるでしょう」と出島さん。

しかも、2人（あるいは3人）でも回れるコースが増えたこともあり、夫婦でプレーを楽しんでいるリターンゴルファーも少なくないと言う。さらには、早朝５時にスタートして、スループレーで午前中の早めに上がり、午後からオフィスに行くというビジネスマンもいるとか。
「そういうリターンゴルファーを支えているのが、最新のクラブとボールです。昔に比べると格段に打ちやすくなっているので、ブランクがある人でも楽しく回れるんです」

つまり料金、マナー、道具といったプレーするための条件が昔に比べて緩やか、かつ有利になった今だからこそ、ゴルフを存分に楽しめるのである。いっそのこと格段にリーズナブルになった会員権を購入し、マイコースでとことんゴルフに打ち込んでもいいだろう。必要以上にルールやマナーに縛られず、純粋にプレーを楽しむことができる。それがリターンゴルフの醍醐味なのだ。

こんなに変わったゴルフ事情

プレースタイルが増えた

最近のゴルフ場は２〜３人でのプレーや、早朝にスタートして昼前には上がる「アーリーバード」を設定している。ライフスタイルに合わせて、自在にプレーできるのが嬉しい。

プレーフィーが安くなった

プレーフィー数万円が当たり前だった昔に比べて、ここ最近は１万円前後とずいぶん安くなっている。平日ならば１万円を切るコースもあり、かなり利用しやすくなっている。

ドレスコードが緩くなった

最近は「短パンOK」だったり、来場に「ジャケット不要」だったりと、ドレスコードがカジュアルになっている。とはいえ、最低限のマナーを守って、ゴルフを楽しんでいただきたい。

プレールールの緩和

かつてNGとされていたプレーに関するルールも一部緩和され、最新ギアの使用などもできるようになっている。詳しくは次ページで解説しているので、参考にしてほしい。

Check!

ゴルフ会員権を買うメリット

バブル時代、ゴルフ会員権は数百万円、高級コースによっては数千万円が当たり前で、それこそ投資の対象にもなっていた。が、バブルがはじけてからはどんどん値下がり、今では数十万円のところもある。「コースによっては10万円を切ります。コースレイアウトやメンバーの雰囲気を考慮し、自分にあったコースの会員権を買うといいでしょう」と出島さん。マイコースに通うことでプレー仲間を増やすことができ、スキルアップの近道にもなるからだ。

リターンゴルフを充実させる3つのポイント

ゴルフライター出島正登さん伝授

昔に比べるとクラブやボールは大幅に進化し、ルールも改訂されている。
そこでゴルフライター出島さんが、リターンゴルファーに役立つ最新のクラブ＆ボール情報から、レッスン事情、新ルールについて解説する！

１.プレーを楽しむための覚えておきたい新ルール

ルールのシンプル化とプレーファスト促進のために、2019年に実施されたルール改訂。「大幅に改訂された中には、ゴルファーが有利にプレーできるルールもあります。それらを有効に活用して、ゴルフを楽しんでください」と、出島さんはアドバイス。

ピンを挿したままパッティング

新ルールではホールに旗竿（ピン）を差したまま打って、ボールがピンに当たっても罰にはならなくなった。「リターンゴルファーはぜひともこの新ルールを活用しましょう。パッティングで強く打ってしまったとしても、ボールがピンに当たれば大オーバーしないこともあるからです」と、出島さんは推奨する。

ドロップは膝の高さから

ドロップボールは今までは肩の高さから落としていたが、新ルールでは膝の高さに変更。昔のルールだとボールが大きく転がり、何度もやり直しをしなければならなかった。「プレー遅延回避の処置ですが、ボールを打ちやすいライに落とせる可能性が高まったので、ゴルファーには嬉しい措置ですね」。

距離測定器の使用が可能

新ルールでは原則として、距離測定器の使用が可能となった（コースの高低差などの計測はNG）。「ピンやハザードの正確な距離がすぐにわかるので、プレーファストに効果があります。特にミドル＆ロングホールではグリーンまでの距離を確認して、積極的にツーオンを狙うことも可能です」。

2.イマドキのゴルフレッスン事情

「最新のテクニックを解説している、レッスンプロのYouTube動画がお薦めです」と出島さん。また、ゴルフを楽しみながら自分のスイングを客観的にチェックできる、超リアルなゴルフシミュレーターも役立つそうだ。

YouTubeの数あるゴルフチャンネルの中でも、出島さんは『新木豊SAMURAIチャンネル』と『森守洋のGolf TV』を推奨。ぜひチェックを！

世界初の米LPGA公認のゴルフシミュレーター「GOLFZON」は、高感度センサーで捉えたスイングを映像と数値でチェックできる。また、極めて正確に再現された世界210以上のコースを楽しむことができるのも魅力だ。ゴルフ練習場やインドアゴルフ場で、ぜひ体験していただきたい。

3.進化したクラブ＆ギアでゴルフの楽しさをUP!

打ちやすくて飛距離が出るドライバー、正確に距離を刻むことができるアイアン、カップを狙いやすいパターなど、高性能な道具があれば、リターンゴルファーもスムーズにプレーできる。出島さんが太鼓判を押す最新のギアを揃えて、ゴルフを楽しんでいただきたい。

ドライバー　MAJESTY　CONQUEST

業界初の高強度チタン材AM31-2でフェースまわりに細く、長く、深いスリットを成型。フェース全体が大きくたわむことで、驚異の飛距離を実現。また、独自の「低重心率設計」や「真・重心設計」なども飛距離アップに貢献している。フェアウェイウッドも併せて揃えたい。
¥99,000（税込）

パター　ODYSSEY　WHITE HOT OG #7CH

ステンレスをミーリング加工で削り出したスキンミルドヘッドを採用。そのヘッドのフェース面にはボールのカバーと同じ素材を使用し、ソフトながらしっかりと反発する性能を実現している。また、ソールにはアジャスタブル・ソールウェイトを装着し、重さやバランスを調整できる。
スチールシャフト装着品¥30,800（税込）

ユーティリティ　Callaway　ROGUE ST MAX

ヘッド内のトゥ側とヒール側にフレームを設置し、フェース面を解放。また、AI設計を駆使するなど、あらゆる部分を最適化してスピン量や打ち出し角などに配慮。ゴルファーを選ばない優しいスペックながら、抜群の飛距離と精度を実現している。
¥41,800（税込）

アイアン　PXG　0311P GEN5 Iron

アメリカの大富豪、ボブ・パーソンズが2014年に創業した『PXG』。その最新モデルがこのGEN5シリーズだ。独自の新コア素材「XCOR2」が搭載されたアイアンは、極薄フェースとの組み合わせによってエネルギー伝達性が大幅に向上している。0311Pは打ちやすく、寛容性が高いのが魅力だ。
¥49,500〜（税込）

ボール　BRIDGESTONE GOLF 　TOUR B X

ヘトータルパフォーマンスの進化を続け、トッププロに愛用されている「TOUR B X」。ドライバーショットでは高初速と低スピンによる“風に強い弾道”を、アプローチショットでは低初速と高スピンによる“高い操作性”と進化したフェースへの“乗り感”を実現。シーンを選ばない高性能が嬉しい。
１ダース¥6,930（税込）