TOP TREND EYE 【旅するウェルネス】第6回:香港①ローカルエリアの粥と足つぼ

【旅するウェルネス】第6回:香港①ローカルエリアの粥と足つぼ

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中東、ヨーロッパからアジアへ

引き続き「夜だけヴィーガン」継続中の春日です。
今度は、アジア屈指のビューティー展示会「Cosmoprof Asia」への出展のため、一路香港へ。
やはりアジアの空気は落ち着く。このひと時に、自分は日本人でアジア人なのだな、と実感する。そして、ドバイ→ドイツ→香港と、移動&長いホテル生活で疲弊した心と体を癒してくれるのは、やっぱり私にとってはスパなのである。

香港のINDIVAサロンとMapアプリ

(写真はイメージ

今回の香港滞在で1つ目のサロンは、私のスパでも施術として取り入れている、WishProフェイシャルと高周波温熱器INDIVAを使用したメニューを展開しているお店。

予約は知人に依頼していたので、当日Mapアプリでサロン名を検索、住所をサーチ。同じ方向に予定のあった中国人スタッフとともにタクシーで香港島から九龍サイドへ向う。
目的地近くで降り、ピンの示す場所に向かった、のだが、入口が全く見当たらない!
店の入り口がわかりにくいことが多い香港ではあるが、それにしても、である。

周辺をぐるぐる回ってもそれらしい看板も入口も見当たらない。お店に連絡しても、同行していた中国人スタッフから中国語で説明しても、内容がいまいちかみ合わない。

そこではたと気が付いた。Mapアプリに記載されている住所とお店のWEBサイトに載っている住所が全く違うではないか!

これは本当に最近陥りやすい罠。
スマホのMapアプリはとにかく便利。はじめて訪れる土地でも、レストラン、ホテル、スパなどnear meで周辺情報が簡単に手に入り、ルートや所用時間も教えてくれる。
その一方、お店がしっかりと情報管理をしていないと、今回のように住所が間違っている、営業時間が変わったのに更新しておらず、行ったら定休日、なんてことも。
WEBに掲載されている情報だけに頼るのではなく、やはり電話やチャットで直接確認するという方法に勝るものはないのかもしれない。

幸い、正しい住所まではいくつかの大通りを越えて徒歩10分くらい。その先でも「入口がわかりにくい問題」にはもれなく遭遇したが、何とかお店には無事到着。我が社の優秀中国人スタッフがいてくれなかったら、恐らく私はいっこうにたどり着けず、早々に諦めて九龍の街中に飲茶を食べに行っていたであろう。

気を取り直して受けたボディトリートメントの技術クオリティは高く、満足の施術ではあったものの、価格は1,980香港ドル(2024年2月のレートで日本円約38,000円)と、なんと日本の通常価格の2倍。日本の物価が安すぎるのである。こんなところでも日本と香港の物価の差に驚愕。

湾仔周辺でローカルフード

(写真はイメージ

展示会場のある湾仔(ワンチャイ)周辺は、ちょっと旧時代の雰囲気が残るスポット。ローカルはローカルの良さがある。ということで、ディープスポットにももちろん突撃。周りからは意外がられるが、こう見えて立ち食いうどん屋なんかも1人で行っちゃうタイプなのである。

今回は2日連続、ローカルのお粥屋さんにトライ。
ピータン粥や、かぼちゃ、トウモロコシが入ったお粥など、品揃えも豊富。決してきれいなスペースではないが、ローカルのおじいちゃんたちに交じって、中国語オンリーのメニューを指さしで注文するのも醍醐味だ。

けれども問題勃発。頼んだ魚片(魚の切り身)のお粥に潜む、無数の魚の小骨…!大きな骨ならまだ避けながら食べられるけれど、小さな骨が至る所にあり、ひとくち食べるごとに口中を攻撃してくる。せっかくなめらかなお粥をいただく予定が、途中で断念する結果に。いやいや、トライに失敗はつきもの。めげずに、これからもチャレンジ精神は忘れません。

ちなみにお粥と言えば、湾仔近くのグランドハイアット朝食ビュッフェはおすすめ。麺や粥、香港料理に加え、お肉や卵はもちろん、マフィンやスモールブレッド、フルーツまで、バラエティ豊かなビュッフェでゆっくり朝食。そしておなかは大満足。

足の裏マークの電飾看板(足つぼマッサージ)

(写真はイメージ

消化の良いとされるお粥のはずが、なんとなく胃の調子が「??」のまま、次はローカルの足つぼ店探し。
香港の街中ではけっこう目に付く、足の裏マークの電飾看板。雑居ビルの上階などでこじんまりと営業していることが多い。
入ってみると普通のマッサージ店を装ったピンク系のお店という可能性(海外では割と多い)もあるので、お店選びは慎重に。
数メートルごとに足裏看板が出ているので、Mapアプリでレビューチェック。電話をしてもいまいち英語の通じない店員との会話に四苦八苦しつつ、どこに行こうか悩んでいたその時、たまたま通りかかった店の前でクーポンを配っていたおばちゃんを発見。メニューと価格のチェック、コースの交渉をして、いざ入店。

スタッフがみんなマッサージチェアに座って休んでいる。マッサージもテレビなど見ながら行うスタイル、これぞ香港ローカル。たっぷり90分ほど受けたが、足つぼマッサージの技術は台湾の方がやっぱり上手いと思う。

日本でフットマッサージ店を開く際、台湾からオーダーメイドでお客様用のイスを購入した記憶がよみがえる。日本にはあまりない、座って足つぼマッサージを受けられる、どっしりとした専用イス。大きすぎて重すぎて、輸送がひどく大変だったのも、今となっては良い思い出である。

本当は香港駅や中環駅周辺の方が、フットマッサージ店のクオリティは良いと思う。でも古き良き?湾仔のローカル感にふれるのも一つ一つが経験である。
とはいえ、満足に至らないちょっとしたフラストレーションを抱えつつ、翌日に予約したフォーシーズンズ香港の極上フェイシャル体験への期待を胸に、眠りにつくのであった。

次回は、打って変わって優雅なひと時。香港②フォーシーズンズへと続く。

プロフィール
■筆者プロフィール
春日 郁代(かすが いくよ)
株式会社ヒューマンリソースコミュニケーションズ 代表取締役
Spa~Nursery Japan オーナー
一般社団法人日本インターナショナルセラピスト協会 理事長

CIDESCO認定インターナショナルエステティシャン
CIBTAC認定スキントリートメント/ボディマッサージ
日本エステティック業協会(AEA)認定インターナショナルエステティシャン、認定講師

公務員を経て、大手エステサロンに勤務。2年後に店長となり、全国売上1位店に押し上げる。
その後京都にてサロンを開業し約35年にわたり経営。
アロマティックスキンケアブランド「Nursery」をはじめ、長年培った美容経験と女性の感性に寄り添って立ち上げた多様なビューティー商品は、アメリカ、中国、UAE他、世界中で販売・愛用されている。
また、スパアナリストとして、世界各国のスパを調査、コンサルティングを行う。
ワールドレベルの美容サービスの在り方を考え、世界に通用する美容従事者の育成とジャパニーズビューティーの国際的普及を目指し、日々アクティブに邁進している。
https://hrc.inc/

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※2024年5月26日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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