東京グルメバトン VOL.57

ZURRIOLA|銀座

発行: 最終更新日:

素材のクオリティを存分に活かしきる繊細なモダンスパニッシュ

「Simplicité」の相原薫さんからバトンを受け継いだのは銀座のスペイン料理店「ZURRIOLA」の本多誠一さん。 日本の旬の恵みをふんだんに取り入れたスペイン料理を提供する。

Words_TOMOMI KATO Photographs_KIYOSHI TSUZUKI

Profile

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本多 誠一

1976年生まれ。フランス料理店での勤務を経て1998年渡仏。フランスやスイスで修行を積んだ後スペインへ渡り、サンセバスチャンの「カーサ ウロラ」ではシェフを務める。2006年に帰国し「龍吟」、「サンパウ」スーシェフを経て、2011年麻布十番に「ZURRIOLA」をオープン。2015年に現在の場所に移転。

 銀座の交詢ビル4階にあるスペイン料理店「スリオラ」。オーナーシェフの本多さんは、もともとフレンチを志し21歳で渡仏。各地での修行を経てフランス・バスクのレストランで働いていた。美食の街として知られるバスク地方は、フランスとスペインの両国にまたがっている。あるときスペインのバスクを訪れた本多さんは、そこでの料理に大きな衝撃を受けたという。

「スペインでは、どのレストランでも食事が全部おいしいんです。上質な海の幸・山の幸をシンプルな方法で調理し、『食材をおいしく食べる』ことを大切にするスペイン料理に惹かれました」。そこでスペインのバスクでの修行を決め、「1年だけのつもりが、いろいろなことが素晴らしくて結局4年もいました」。31歳で帰国し、日本料理店などでさらに経験の幅を広げた後、「スリオラ」を開いた。

 お任せコースで提供される料理は、炭や薪、鉄板などを用いたシンプルなものも多いが、本多さんは「シンプルであることと手を掛けないことは全く違う」と語る。「まず食材ありき」という言葉通り、気になる食材があれば全国各地の生産者の元へ足を運び、自らの目と舌で厳選する。そして、旬の食材に丁寧に向き合い、さまざまなアプローチでより深みのある味を引き出す。

「おいしい食材をおいしく料理する、それが全てです。たとえばトマトを食べたらちゃんとトマトの味がする。言葉にすると当たり前ですが、そういう味になるよう常に心がけています」

 質の高い食材と豊富な経験の全てが一皿一皿に込められている。ここで味わえるのは、そんな「スリオラの料理」だ。

四季折々の豊かな素材を堪能できる料理。「フランス、スペイン、日本、全ての経験が料理に活かされている」と本多さんは語る。

四季折々の豊かな素材を堪能できる料理。「フランス、スペイン、日本、全ての経験が料理に活かされている」と本多さんは語る。

RESTAURANT INFO 店舗情報

  • ZURRIOLA(すりおら/銀座)
  • ZURRIOLA(すりおら/銀座)

    住所: 中央区銀座6-8-7 交詢ビル4F▶︎MAP
    電話番号: 03-3289-5331
    営業時間: 11:30~13:00(土日祝13:30)(L.O.13:00)、18:00~23:00(L.O.20:00)
    休業日: 月曜日
    URL: http://zurriola.jp/
※2023年5月9日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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