TOP MAGAZINE東京グルメバトン 荒木町 きんつぎ|四谷三丁目

東京グルメバトン VOL.54

荒木町 きんつぎ|四谷三丁目

発行: 最終更新日:

互いの味わいを引き立てる上質な和食と日本酒で心からの寛ぎを

「QUAND L’APPÉTIT VA TOUT VA !」の長雄一さんからバトンを受け継いだのは新宿・荒木町に店を構える「荒木町 きんつぎ」の北村徳康さん。2人の料理人が織りなす、和食と日本酒のおもてなしの心とは。

Words_TOMOMI KATO / Photographs_KIYOSHI TSUZUKI

Profile

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北村 徳康

1986年生まれ、茨城県出身。高校卒業後に料理専門学校に進み、同時に日吉の老舗バーでアルバイト。専門学校を卒業し、学芸大学「件」で和食の腕を磨く。その後は高級会員制鮨店で修業を積み、中目黒の和食店ではオープニングから経験。「件」で出会った佐藤正規氏と共に2018年「荒木町 きんつぎ」をオープン。

 食通が集う大人の街、荒木町。そのメインストリートである杉大門通りに「荒木町 きんつぎ」はある。北村徳康さんは、かつて修行した学芸大学の人気店「件」で佐藤正規さんに出会った。和食全般に精通し、開業を目指していた2人。料理の話から意気投合し、3年前にここ「荒木町 きんつぎ」を開いた。

 店名は、欠けた器を漆と金で修復する日本の伝統技法「金継ぎ」に由来する。客や生産者との縁、2人だからこそ作り出せる料理――人のつながりを大切に、新たな価値を生み出したいという思いが込められている。

 料理は主に北村さんが担当し、おまかせコースが中心となる。突き出しとして振舞われるのは、昆布と鰹でとった温かい出汁だ。丁寧な仕事ぶりが窺え、いやが上にも期待が高まる。
「旬の食材をふんだんに用いながら、目でも舌でも楽しめる料理をご提供したいと考えています。和食をベースに、時には洋食や中華の要素を取り入れることもあります。前菜から〆まで飽きずに召し上がっていただけるように、味の強弱やコースの組み立てを工夫しています」(北村さん)

 一方、料理に合わせる酒は、老舗酒店での修行経験もある佐藤さんが担当する。
「決して料理の邪魔をしない、料理の味をより引き立てるような日本酒を豊富に取り揃えています。ジャンルにこだわらず料理に合うお酒をご提案したいと考え、食中酒としてワインにも力を入れています」(佐藤さん)
「味や素材はもちろんライブ感やサービス、全てに心を尽くし、お客様に満足していただける空間を作りたい」と話す北村さん。バリエーション豊かな品々で、和食の奥深さを感じさせてくれる。

主に料理を担当する北村さん。伝統的な和食をベースとしながら、味つけや調理法の変化でコースに心地よい緩急を生み出す。

主に料理を担当する北村さん。伝統的な和食をベースとしながら、味つけや調理法の変化でコースに心地よい緩急を生み出す。

RESTAURANT INFO 店舗情報

  • 荒木町 きんつぎ(あらきちょう きんつぎ/四谷三丁目)
  • 荒木町 きんつぎ(あらきちょう きんつぎ/四谷三丁目)

    住所: 新宿区四谷3-3-6アイエス共同ビル3 B1F ▶︎MAP
    電話番号: 03-6709-8704
    営業時間: 17:00~23:00
    休業日: 不定休

 

※2023年5月9日現在の記事です。詳細はお問い合わせください。

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